【第40話】オークの里、攻防戦!それぞれの勝利
今日は。
本日二回目の投稿です。
状況は一変した。
黒い鎧を砕かれたゾンビ。
目の前に黒騎士は、もういなかった。
ファーファの雷と、蟲達の体当たりで邪神の鎧は消え去った。
それでも剣や槍、武器を振りかざし襲ってくるゾンビ兵。
力は半減し、剣を振るう力は弱々しい。
そこに降り注ぐ銀の矢。
矢に触れた者は次々に燃えていく。
500もいた戦士は数を減らし、もう10名もいない。
更に数を減らすゾンビの群れ。
ふと、思った。
こいつら、大好きなんて言われたことあるのだろうか?
こいつらの『好き』は、私の『好き』と違う。
シーシナさんの翼を斬り、目を……こいつらの『好き』は、私の『好き』と真逆だ。
私はこいつらの『好き』がキライだ!
きっとこいつらも私の『好き』がキライなんだろうな。
「テニサマ!壊レナイ鎧ガアルヨ!」
「アノ鎧ハ壊レナイ!」
「イクツ?ドレ?」
「3ツ!」
え?壊れない?
3体?
余程強い呪いか?!
ガコオオオオン!
重量物がぶつかる音。
アロウザさんは、その悪意の固まりと戦っていた。
相手は……ボウロウロ騎士団の団長か!
そして私にアックスを振り下ろしてくる黒騎士!
「ひゃっ!」
「戦場でよそ見とは、余裕だな?」
「忠告ありがとう」
バキイイイイィン!
「き、きさま!杖で俺のアックスを!?」
受け流すことなく、重い一撃を弾いて見せた。
ついでに吹飛ぶ重そうなヘルム。
「ん?黒騎士、お前、エルフか?」
「だからどうした?」
現れたのは、恐ろしいお顔のエルフである。
ひいいいいいっ!エルフのゾンビ!ゾンビのエルフかぁ!?
で、でもここは、ポ、ポーカーフェイスでっ!
「この杖、折ることができたら魔王級だ」
「なんだと!?」
「この杖は二度、魔王に折られている、折れるか?」
あ、テンション上がった?
「折ってみせるぞ!」
「テニさま、なに相手のテンション上げているんだよ!?」
「リイン、手は出すな!」
「了解」
「ははははっ!笑わせてくれる!涙と鼻水で俺らの顔より酷いぞ!加勢してもらった方がいいんじゃねーか?」
くっ、痛いところを!
泣きすぎて、瞼が腫れ上がっているのが分かるんだよねぇ。
「鎧はないよ?それでも挑むの?」
「邪神の鎧か?あんなのは邪魔だ!俺は、ただ、強くなりたかっただけだ!」
ん?上空より誰か来た?
舞い降りる、サキュバス・シーシナさん。
視線の先は?
前方でヨロヨロと立ち上がる3体目の黒騎士。
「昼間は娘が世話になったわね?」
「はあぁ?今度は母親か?翼を斬られに来たか?それとも顔か?へへっ、その臭いXXXXXに剣を突き刺し、引き裂いてやろうか?」
ボンッ!
と、一瞬で崩れ去る黒騎士。
「ぎゃっ」
一言残し、鎧は青い炎を吹き上げ燃え尽きる……後には、何も残らない。
「……お母さま、私のお相手でしたが?」
「許せ、聞くに堪えぬ暴言であったのでな」
そう言って、母と娘は濡れた目で私を見つめる。
……え?まさか私、ピンチ!?
バキイィン!と金属音が響く。
振り向くと、ボウロウロ騎士団長の上半身が粉々に砕け、吹っ飛んでいた。
次回サブタイトルは 【第41話】里で待つ です。




