【第20話】雨宿りとオークの戦士
お早うございます
もう時期、初日の出ですね。
オークを見つめ、ちょこんと身体を沈めるファーファ。
「ほう、挨拶もできるのか?このゴーレム、優秀だな」
「え?お話しもできるけど?」
「……この辺境では珍しいな。では二人で旅をしているのか?まさか迷子ではあるまい?」
「王都を目指しています」
「王都?……夢でもあるのか?」
「その……食べ物が……」
「食い物?まああそこは珍しい食い物が、沢山あると聞いているが」
このオーク、何をしているのだろう?
悪いオークには見えないけど?
「料理人、パティシエか?パン職人にでも成りたいのか?」
「いえ、食べる方です、天丼が食べたくて」
「テンドン?なんだそれは?」
「美味しいらしいですよ、お父さんが好きだった食べ物です!」
ここで魔王の能力が無意識に発動した!
(好きだった?この者、孤児か?幼く見えるが、無事、王都まで行けるか?)
「!?」
(狼亭の女将を紹介するか?魔力は賢者並みだが、この者、素直すぎる。ワシを警戒しておらん、悪い者共に騙されなければよいが……)
「え!?」
このオーク、親切!?
「ん?どうした?」
「いえ……」
お爺ちゃん、っぽいけど?
率直に聞いてみる。
「アロウザさんは、ここで何をしているのですか?」
「わしか?わしはここで死を待っている」
は?何ですと!?
「え?」
「病でな」
固まる私とファーファ。
ひ、人を待っているみたいに!あっさりと!
「お、お医者さまは?えっと聖女さまとかヒーラーとか!」
「ハハハッ、医者か?」
こくこく。
頷く私とファーファ。
「人族の医者、僧侶、ヒーラーは怖がって来ない。治療できないと分かると、殺されるのではないかと思ってな。それに聖女さまは、わざわざオークの所まで出向かんよ」
「同族の方達は?」
「呪術師はいるが、わしのこの病、手に負えん。ワシらは元来、肉弾戦が得意でな、魔法系、解呪や相手を治すのは不得手だ」
「ならば回復は……?」
「回復は自然回復で自前だ、多少の傷はすぐに癒える」
魔王の目で看て見る。
身体に、黒い霧?これ、毒蟲魔王カムカナと似ている?いや同じ感じだけど?
邪神の呪いか?
「邪神の呪いでな」
当たりだ。
でも、どうして?
「念を受けたのですか?」
(この者、何者だ!?邪神の呪いと聞いても動じない?それに念を受けた?なぜ知っている!?)
「邪神の呪いを知っているのか?」
「念を送り、それに染まると邪神の奴隷になると聞きましたが?」
「ああ、その通りだ。だが奴隷に成る代わりに、異常な力を得ることができる」
「そして、いつの間にか性格も行動も変わってしまって、邪神その者になってしまう、でしょう?」
(この者、見た目と違う!?中身はどんでもない者では!?私を迎えに来た死の神か?)
「何者だ?」
「ゴブリン亜種、ア・キュウガ・テニィ」
「ゴブリンではない!私を迎えに来た、死の神だろう!?」




