【第16話】怒りの第一使徒
お早うございます。
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「落ちたぞ!翼を斬れ!飛べなくしろ!」
「魔王が生れたって話だ!この森の惨状、何か知っているかもしれん!殺すな!」
「団長、サキュバスはすぐに殺したりはしませんよ、へへへっ」
サキュバス、シーシナさんに群がる40名の鎧の戦士。
「うう、やめて……ください……やめて……」
「魔王が誕生したらしいな、なにか知っているよな?」
「……し、知りませ……んっ……」
踏みつけた!?
「いや知っている、お前は嘘を言っている!」
「……嘘なんて……」
ザクッ。
え?何、今の音!?
「ああああああっ!」
シーシナさんの悲鳴!?
あ、あいつ!シーシナさんの足に剣を突き刺した!
「ひひ、動けまい?黙って翼を差し出せ!顔をこっちに向けろ!目を潰さないとな!」
「ど、どっちも……イヤです!」
ザクッ!
ザクッ!
「……」
シーシナさんは声も無く、動かなくなった。
泣き虫弱虫スキルは、発動しなかった。
スキルは、怒りで吹っ飛び、何処かへ行ってしまったようだ。
俺の全身から、黒い炎が吹き出し、一気に身体が倍増する!
周囲の草木は燃え上がり、炭化し始める。
そして大地が揺れた。
「おいっ!?魔力が!?」
「なんだあれは!?巨人か!?」
「団長!」
「精霊!?炎の精霊か!?」
「サ、サラマンダーか!?」
「違う!こ、黒炎の柱!?」
「イフリートか!?」
パニックに成りながらも、命令を出す一際大きい騎士。
こいつが団長か?
「き、騎士団ボウロウロ!ぜ、全員ば、抜刀っ!」
が、騎士団は抜刀することができなかった。
私よりも速く攻撃した者がいた。
ドゲシイイイイイイッ!
そいつは、団長と呼ばれた騎士を蹴り上げた。
宙に舞う重装備の騎士。
「ファーファ!?」
思わず声が出る。
ドゲシイイイイイイッ!
ドゲシイイイイイイッ!
ドゲシイイイイイイッ!
次々に空へ飛ばされて行く、重装備の騎士達。
「マオサマッ!シーシナ、保護!」
咄嗟に、シーシナさんを魔力で包む!
俺の魔力は、白銀の繭のように現れ、シーシナを優しく包む。
包むと同時に、ファーファに特大の雷が落ちた!
ドオオオオオオオオオオオッン!
轟音は大気を引き裂き、その威力は大地を揺らす!
雷はファーファを通して、周囲のボウロウロ騎士団全員を吹飛ばし、地面に吸い込まれて行った。
誰一人、立っている者はいない。
40名、全て地に伏した。
血まみれのサキュバス、シーシナさん。
俺は、シーシナさんを抱き上げ、その場を後にした。
ああ、先ずはこの炎をどうにかしないと!
移動する度、周りの草木が炭化している。
シーシナさんは魔力で包んでいるからいいけど、周囲は大変なことになっているぞ!
ここは落ち着いて、深呼吸一つ!
すると、黒い炎は収まり始めた。
シーシナさんは……包まれた魔力の中で、倍速の動画のように回復していく!
次回サブタイトルは 【第17話】なんじゃこりゃ? です。




