第九十四話
女性に自身が瑞穂語を話せる理由を説明したルイリ。
そんなルイリに女性がさらに質問をしていったのである。
「どうして私が瑞穂の人間だとわかったんですか?」
この質問にルイリは、
「さっきあなたが寝ている、というか気絶しているというのか…まあそんな時にあなたが寝言というかで瑞穂の言葉を話したのよね。それであなたが瑞穂の人間だってわかったのよ」
と、答えたのである。
するとその答えを聞いた女性は、
「…なるほど、私の寝言でしたか…。それはまた…お恥ずかしいところを…」
と、言って顔を赤らめたのである。
そんな女性にルイリは、
(この娘かわいいな…)
と、心の中で呟き、そして、
「…ところであなたの名前はなんというのでしょうか?」
と、女性に尋ねたのである。
この質問に女性は、
「ああ、申し訳ありません!命の恩人に名前も名乗らず失礼な事を!私は諸葛美胡と言います。それから…あ…」
と、言って自身の名前をルイリに話し、続けて何かを話そうとしたところでお腹が鳴ったのである。
それに再び顔を赤くする美胡にルイリは、
「とりあえず食事を持ってきてもらっているので続きはそれを食べながらにしましょうか?」
と、話したのである。
これに美胡が黙って頷くと美胡の食事をしながらの質問タイムが始まったのであった。
「それではいただきます…」
「ええ、どうぞ。…それで私はあなたをどう呼べば良いでしょうか?」
「もぐもぐ……美胡って呼び捨てでも構いませんよ。私の方はルイリさんで良いでしょうか?…もぐもぐ…」
「ええ、それで大丈夫です。それでは…美胡さん、あなたは何歳ですか?」
「もぐもぐ…今年で十八歳になりました。…もぐもぐ…」
「十八歳ですか、なるほど。(十八歳…か。思ったより年上だったな…)それで次の質問ですけど一人旅ですか?それとも何人かで旅をしていてバラバラになったのですか?」
「もぐもぐ………。一人旅です。世界各国を見て回って見聞を広める旅をしていました。もぐもぐ………」
「一人旅でしたか。仲間達とバラバラになってしまったのかと心配していましたが、そうでないようで安心しました。それでなんで倒れていたんですか?」
「もぐもぐ…。実は四日前に所持金が底を突いてしまいまして…おまけにこの辺りには町が無かったものですから、三日間ほど目的地もなく歩き続けて、いつの間にか意識が無くなってたんですよね…。…もぐもぐもぐ……」
「そんな理由でしたか…。しかしこの辺りに町が無い、というのは領主としては耳が痛い言葉ですね…」
「もぐもぐ…。領主様だったんですか。これは失礼を致しました」
「大丈夫です。気にしないで下さい。さて、次の質問は…」
この質問タイムはもうしばらく続いたのであった。




