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英雄領主様の奮闘記  作者: 篠原2


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第八十四話

ドルトベルチェの再侵攻が近いと知り、対策を立てる為にすぐ帰ることを決意したルイリ。

その一方でルイリの近くにいる隊長達の元に新たに一人の兵士が駆け寄ってきて隊長に報告をし始めたのである。


「隊長!緊急事態です!」


「…何があった?」


「それが、砦の各地に仕掛けておいた罠が一部解除されています!」


「…何?罠が解除されてる?」


「はい、それと…」


「ん?他に何かあるのか?」


「はい、罠なんですけど解除されただけじゃなくて最初に設置されていた場所とは違う場所に設置されている物もありまして…」


「…何?罠の設置位置が変わってる?」


「はい…それでその罠に引っ掛かる兵士も出てきていまして…」


「…兵士達には気を付けて行動するように伝えるんだ。同時に侵入者の捜索をするようにも伝えてくれ」


「わかりました!」


この会話を盗み聞きしたルイリは、


(侵入した事はバレたな…。これは一刻も早く脱出しないと…)


と、心の中でそう言ったのである。

その一方でこの要塞の隊長達は、


「納入された新品の初陣だな。各機!侵入者の捜索を始めろ!どこに潜んでいるかわからん、この周辺からしらみつぶしに探せ!」


「「「「「「「了解!!」」」」」」」


と、話して侵入者の捜索を始めたのであった。

これにルイリは、


(これはヤバい、もう気付かれるのは覚悟してすぐに逃げないと!)


と、決意して逃げ始めたのである。

そしてその逃げ始めた時に出た音で隊長達も、


「!!…物音!侵入者か!」


と、ルイリの存在に気付いて全員でルイリのいる方向に近付いていったのである。

そして、


「…侵入者だ!こんな近くにいたぞ!!」


と、ルイリを発見した隊長達が大声で叫んだのである。

これにルイリは何も答えずに逃走を継続、こうして山中での命懸けの鬼ごっこが始まったのであった。

猛追してくる新品ゴーレムに身体強化をして山中を猛スピードで駆け抜けるルイリ。

その様子を見たゴーレム操縦者達は、


「なんだあいつ!?どうやったらこの山の中であの速度で走れるんだよ!?」


と、口を揃えて話したのである。

それにルイリは、


「元猟師を舐めるなよ!山の中の動き方は誰よりも熟知してるんだ!」


と、言いながら全速力で逃げ続けたのであった。

しかし途中で、


「いたぞ!あそこだ!」


と、叫んでルイリの進行方向から複数機のゴーレムが現れたのである。

これにルイリも、


「出ろ!シャスール!」


と、叫んで自身のゴーレム、シャスールを呼び出して戦闘態勢に入ったのであった。

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