第七十四話
ルイリの許可もあって的係をアミールからヨハンに代えてもらって残りの的に挑戦したファビオだったが結局残りの的も真ん中に当てる事が出来ずに終わり、その事に対して的係を無理矢理交代させられたアミールがファビオを、
「この下手くそ!!人が代わっても全然的の真ん中に当たんないじゃないか!!この下手くそ!!」
と、言って罵ったのである。
これにファビオは、
「うるせえよ!!それと下手くそって二回も言うな!一回でわかるわ!」
と、言い返したのだが、アミールは、
「一回じゃわからないやつだっているかもしれないだろ!?それに大事な事は二回言わないといけないって教えられてきたからね~!」
と、言ってファビオを煽ったのであった。
これにファビオは、
「教えられたって誰にだよ!?」
と、言ってアミールの煽りに向かっていったのだが、そこでルイリが、
「二人共楽しそうだけどそろそろ次の話をしていいかなぁ?」
と、言ってファビオとアミールの間に入ったのであった。
これにファビオとアミールが、
「え、あ、お、おう、いいぞ!」
「いや、楽しくないからね、領主様!?っていうかルイリ様!」
と、それぞれ答えたのである。
その内のアミールの言葉にルイリは、
「様付けで呼ばなくても普通にルイリって呼び捨てでいいんだけどね。それはそれとして…」
と、アミールに伝えて、続けてファビオに、
「ねぇファビオ?一応ルールは決めたけど明確な勝敗は決めてなかったわよね?」
と、声を掛けたのである。
この言葉にファビオは、
「…ああ、そういえばそうだった気もするな…」
と、答えたのである。
これにルイリが、
「でしょ?だから勝敗についてどうしようかなって思ってるの。真ん中に当てた数が多い方を勝ちにするか、点数制にして的の中心から外にいくにつれて少しずつ点数が低くなっていくようにして、それで合計点数の多い方を勝ちにするか。一応この二つのどっちかにしようと思ってるんだけど、ファビオはどっちが良い?」
と、話してファビオに尋ねたのである。
これにファビオは自分が射ぬいた的を見て、
「どっち選んでもお前の勝ちだろ…。だからもうお前の勝ちでいいよ…」
と、ルイリに伝えて第二種目の弓矢の的当て対決の勝者もルイリでいいと認めたのである。
これにルイリは、
「いいの?そうなると最後のゴーレム戦で絶対に勝たないといけなくなるよ?」
と、ファビオに確認したのだが、ファビオは、
「…それでいい。背水の陣だ。これで最後のゴーレム戦に勝って前二つの負けを帳消しにする」
と、言って静かに闘志を燃え上がらせたのであった。




