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英雄領主様の奮闘記  作者: 篠原2


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第六十話

遅くなりました…。

ごめんなさい…。(土下座)

合計九人で館の掃除を始めたルイリ達。

その中でルイリに嬉しい誤算があったのである。

それは館の外にあるもう一つの謎の厩舎の使用目的がわかった事であった。

掃除をする前に領主館を案内して回っていた際、謎の厩舎に来た時に盗賊団メンバーの一人が、


「あ、これ羊用の厩舎っす」


と、あっさりとルイリに教えたのである。

するとこれを聞いたルイリが、


「え?じゃあ私羊飼いに転職するの?」


と、発言してヨハンに、


「何でそうなるんですか」


と、ツッコミを入れられる事になったルイリだったが、さらに続けて、


「でも羊って毛糸がとれるし肉もミルクもとれるし、餌はその辺の雑草を食べてもらえるだろうし、家畜としては結構理想的な部類になると思うんだけど…」


と、話して羊を飼う事に前向きな考えをヨハンに伝えたのである。

するとこの話を聞いていた、ルイリにここが羊用の厩舎だと教えた盗賊団のメンバーが、


「でも毛糸をとるなら一頭や二頭じゃダメっすよ?それこそ三十頭とか四十頭とかから始めないと…」


と、ルイリに話したのであった。

そう言われたルイリはこの盗賊団メンバーに、


「なるほどね…。ところであなたの名前は?」


と、言って名前を尋ねたのである。

これに盗賊団メンバーは、


「ダズエルっす。よろしくっす」


と、言って自身の名前をルイリに教えたのである。

こうしてダズエルの名前を確認したルイリはダズエルに、


「ダズエルか。よろしくね。それじゃダズエル、あなた羊飼いだったの?」


と、尋ねたのであった。

これにダズエルは、


「そうっすね。昔やってたっす」


と、答えたのである。

なお、このやり取りを見ていたヨハンはこの後の展開を全て察してしまい、ダズエルに対して手を合わせながら、


(御愁傷様です…)


と、祈りを捧げたのだった。

そんなヨハンには気付かずにルイリはダズエルの答えを受けて、


「それじゃダズエル、羊を飼う事にするからそのお世話をあなたとフランクに任せたいと考えてる。どうかしら?」


と、ダズエルに尋ねたのである。

この瞬間、ヨハンはフランクにも、


(御愁傷様です…)


と、祈りを捧げ、ダズエルは、


「え?羊飼うっすか?俺は嬉しいっすけど良いんすか?」


と、ルイリに聞き返したのであった。

これにヨハンは思わず、


「え?」


と、声をあげてしまい、ルイリは、


「ええ、良いわよ。それじゃ決まりね」


と、言って羊を飼う事が決定したのである。

この決定にヨハンは、


「本気で羊を飼うんですか…?」


と、不安そうに呟くのだった。

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