第五百五十八話
ルイリとヘレーネはゴーレムに搭乗すると、作業員メンバー達が用意していった木材を抱えていき、美胡達が待っているであろうクルトとコンラートの家の建設予定地に帰ることにした。
「……よし、行くわよヘレーネ」
「命令するなっての。まあ行くけど……」
「……」
「しかも今度は無視かい……」
「……お、見えたな、あれか。とりあえずあそこまで行くわよ、ヘレーネ」
「へいへい……」
「返事ははいだと思うのだけど? それともあなたの故郷では返事をへいですませるのかしら?」
「……はいはい、わかりましたよ!!」
「やれやれ……やあ皆、待たせたかな?」
「おっと、ご領主様。待ったということはありませんよ」
「そう、それなら良かった。それで? それが私達が持って帰る用の木材ね?」
「ええ、そうです」
「どれでもお好きなものを持って帰っていただいて大丈夫ですよ、ご領主様」
「ありがとう。それじゃあヘレーネ、この木材を持って帰るわよ?」
「……へいへい、っと……」
「返事ははい、さっき教えたでしょ。それとももう忘れてしまったのかしら?」
「はいはい!!」
「はいは一回! 二回も言わなくていい!」
「……いちいちうるさいやつだな……!」
「……はあ、まったく……まあよし、これで帰るわよ、ヘレーネ!」
「……はい!!」
「あはははは……」
言い争いをしながら木材を抱えていくルイリとヘレーネに作業員メンバー達が苦笑いを見せていく。
こうして木材の調達が完了させたルイリとヘレーネは、そのまますぐに建設予定地に向けて帰っていった。
「……ふむ、とりあえず一度にこのぐらいの量を持ち帰れれば良しとするかな」
「そうですか、わかりました」
「ええ。で、あなたも同じぐらいの量は持ったんでしょうね、ヘレーネ?」
「……これで良いんだろ……? まったく……」
「……そうね、それだけ抱えてるなら充分でしょう。それじゃあ皆、また来ると思うから、その時もよろしく頼むわね?」
「わかりました」
「了解しましたよ、ご領主様」
「ありがとう。それじゃ帰るわよ、ヘレーネ。ついてきなさい!」
「命令すんじゃねえって言ってるだろ!?」
「おうおう、元気だねぇ。そんなに元気なら、途中で休憩時間をとらなくても大丈夫だね」
「……え? あ、いや、それは……」
「なによ、まさか私より年下なのに、体力に自信がない、とか言うつもりなの?」
「そ、そんなわけないだろ……」
「そうかそうか、それならよかった。それじゃあ美胡達を待たせてはいけないから、すぐに帰るわよ、ヘレーネ!」
「……お、おう……」
ルイリの言葉に曖昧な返事をしていきながら、ヘレーネはルイリのあとについて建設予定地に帰り始める。
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