第五十三話
「はあ!?元ドルトベルチェ軍の武装集団!?そんなのまでいるの!?」
アミールの言葉にルイリは山賊団の存在を教えられた時以上の大声をあげたのである。
そしてルイリは続けて、
「あなた達の盗賊団は味方に出来たけどその他に山賊団と元軍の武装集団がいるの…?何このしばらく平和になりそうにない状況は…?」
と、言って頭を抱えたのであった。
そんなルイリにアミールは、
「…本当に知らないみたいだから色々と教えるけど、山賊団の規模は私達の盗賊団より大きくてその人数は二十五人、持っているゴーレムは団長と副団長二人の二機、後は…そうだねぇ、団長が元ドルトベルチェ軍の小隊長だったって事ぐらいかねぇ…」
と、まずは山賊団についての情報を教えたのである。
この情報にルイリは、
「団員二十五人にゴーレム二機、そして団長は元軍人か…実際に見てみないとなんとも言えないけどちょっと面倒そうだね」
と、いう感想を話し、続けて、
「それじゃあアミール、武装集団の方の情報もお願い」
と、言ってアミールの次の情報提供を促したのであった。
そしてアミールはこれに応じて武装集団の情報提供を始めたのである。
「わかってるよ。とりあえず武装集団の方が大問題になってるね。領主様なら知ってるだろうけど戦後処理でドルトベルチェ帝国の皇帝が退位して軍備縮小がされただろう?」
このアミールの問い掛けにルイリは、
「ええ、勝った連合国側も継戦限界寸前だったからそれ以上の厳しい解体処理が出来なかったのよね」
と、話してアミールの言葉に応じたのである。
これを聞いたアミールは説明を続けた。
「そう。その軍備縮小の時にリストラされた元ドルトベルチェ軍の兵士達が確か…百人ぐらいだったかな?その人数でゴーレムも二十機近く持ってて、この領地の一角に砦みたいな施設を作って籠城してる感じになってるね。こいつらに関してはこのぐらいしかわかってない。悪いね、領主様」
アミールはこう言ってルイリへの武装集団の情報提供を終えたのである。
そしてこの情報を聞き終えたルイリは、
「…何なのその規模は?それもう盗賊団退治とか山賊団狩りを超えて軽く戦争になってるんだけど…」
と、話して非常に大きな溜め息を吐いたのであった。
しかしルイリはそれでも、
「…まあでもここまで来たらやるしかないか。山賊団は二十五人でもゴーレムが二機ならどうにでもなるし。…問題の武装集団は周辺の様子をしっかり確認して、どう攻略するかを考えましょう」
と、言って領内の敵対勢力の討伐への決意を新たにしたのであった。




