第四十六話
遅くなりました…。
ごめんなさい…。(土下座)
「…やっぱり何かしませんか?」
「それじゃ草刈りでもする?」
広場で盗賊団の襲撃を待っていたルイリ達だったが、三十分ほどが経ったところでヨハンがルイリに暇になったと話した。
そんなヨハンにルイリが草刈りをするように指示して、ヨハンが草刈りを始めた以外は特に何も無いまま二時間が経過していた。
するとその時、その気配察知能力に期待して連れてきていたヴィクトリアが反応して正門に視線を向け、それに続いて正門に目を向けたルイリは館に入ってくる集団の姿を捉えたのである。
「…グレイ、あなたの仲間で間違いない?」
館に侵入してくる不審者集団が盗賊団であっているのかをルイリはグレイに尋ねたのである。
その言葉にグレイは、
「…ああ、間違いない。…本当に大丈夫なんだな…?」
と、答えると同時にルイリに再度仲間が全員無事でいられる事を確認しようとしたのであった。
この言葉にルイリは、
「大丈夫。約束だからね」
と、グレイに答えると続けて、
「…よし、みんな行くわよ」
と、言って近付いてくる盗賊団に対して自分達からも近付いていったのである。
そうして互いに近付いていくなか、盗賊団の先頭を歩く人物に気が付いたルイリはグレイに、
「ねえ、グレイ。盗賊団の頭領って女性なの?」
と、尋ねたのである。
その質問にグレイは、
「…ああ、そうだよ」
と、一言で返したのであった。
これにルイリは、
「ふぅん、そうだったんだ。それで名前は?」
と、話してグレイに頭領の名前を聞いたのである。
この続けての質問にグレイは、
「…アミールさん。それが頭領の名前だ」
と、さん付けで頭領の名前を答えたのであった。
その答えを聞いたルイリは、
「アミールか。わかった、ありがとう、グレイ」
と、お礼を言うとすでに十メートルより近付いていたルイリ達と盗賊団は先にルイリ達が足を止め、それを見たアミールが自身の足と同時に盗賊団全員の足を止めさせたところで睨み合う形になったのである。
そして先に口を開いたのはルイリだった。
「盗賊団の皆さん、はじめまして。私がここの領主です。以後、よろしくお願いします」
と、ルイリは自身の名前は言わないまま盗賊団に挨拶をしたのである。
これにアミールは、
「盗賊団によろしくとは変わった領主だね。まあいいや。とりあえずグレイを返してもらおうか?」
と、ルイリの挨拶にはそれほど興味を示さず、それよりもグレイを返すようにルイリに要求したのであった。
この言葉にルイリは、
「それなんですけど一つ提案があります」
と、言い、続けて、
「これからの色々、一騎討ちで決めませんか?私とあなたとの一騎討ちで?」
と、アミールに提案したのである。




