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英雄領主様の奮闘記  作者: 篠原2


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第四十一話

なんとも言えない微妙な表情で扉の外にいるヨハンの事を扉越しに眺めるルイリとグレイ。

そんな二人に扉の外のヨハンの姿を知らないフランクが声を掛けた。


「二人共どうしたんですか?何かすごい表情で扉を見ていますけど…」


このフランクの言葉にルイリが、


「…見てるのは扉じゃなくて扉の外にいるヨハンよ…」


と、答え、その答えに今度はフランクが、


「…?どういう事ですか…?」


と、首をかしげながら話したところでルイリが、


「見ればわかるわよ…」


と、言って扉を開けたのである。

そうして扉の外のヨハンを見たフランクはルイリとグレイと同じように扉を閉めるとなんとも言えない微妙な表情で扉の外にいるヨハンに厨房から視線を向けたのであった。


「……あいついつもあんな感じなのか…?」


外にいるヨハンを扉越しになんとも言えない表情で見つめるルイリとフランクにグレイがそのように質問する。

その質問にルイリとフランクはそれぞれ、


「…いや、あんなヨハンさんを見たのは初めてだね…」


「…私は前に一回だけ見た事がありますね…」


と、答えたのである。

そのフランクの言葉を聞いたルイリとグレイは、


「ん?フランクさん見た事あるの?」


「その時何があったんだよ…?」


と、それぞれ聞き返し、その二つの疑問にフランクは、


「御領主が知らないのは当然ですよ。あの時御領主はルイリさんと一緒に敵陣に奇襲を仕掛けてる最中でしたからね」


と、話して、その言葉にルイリは、


「ああ、あの時か…」


と、納得した一方でグレイが、


「…なんでルイリが奇襲仕掛けるとあいつがあの表情になるんだよ…」


と、疑問が解消されずに続けてフランクに尋ねて、フランクが、


「ルイリさんがいない時に部隊をまとめるのがヨハンさんですからね。それにあの時は最終決戦直前で全員がピリピリしてましたからね。その時の部隊をまとめるのに今のような形相になってましたね」


と、ヨハンが以前に鬼のような形相をしていた時の体験談をグレイに話して聞かせたのであった。

するとその話を聞いたグレイは、


「…あいつって結構偉いやつだったんだな…」


と、話してヨハンへの評価を少し上げたのである。

そうしてルイリとグレイがフランクの話を聞き終えたところでフランクが、


「それではこれからお二人はどうしますか?」


と、ルイリとグレイに尋ね、それに二人が、


「…それじゃフランクさんの手伝いしよっか?」


「…わかった」


と、話してフランクの夕食作りを手伝うという事になり、厨房にルイリ、フランク、グレイの三人の料理を作る姿が現れたのであった。

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