第四十話
遅くなりました…。
ごめんなさい…。(土下座)
「ああ、御領主、グレイ。お疲れ様です」
ヨハンとフランクの様子を見に厨房の外に向かっていたルイリとグレイは厨房に入ったところで、その時に厨房にいたフランクにそのように声をかけられたのである。
「あれ?フランクさん?水路掘りは終わったの?」
「ええ、少し前に」
「…何してるんだあんた?」
「水路掘りが終わってから休憩していて、今は夕食作りの準備ですね」
ルイリとグレイの質問にそのように答えたフランク。
その答えを聞いた後、ルイリは、
「それじゃヨハンさんは?どこで何をしてるの?」
と、この場にいないヨハンの居場所をフランクに尋ねたのであった。
その質問にフランクは、
「ヨハンさんなら外で穴掘ってますよ」
と、軽く答えたのである。
その言葉にルイリとグレイは仲良くハモって、
「「え?」」
と、声をあげ、続けてルイリだけが、
「穴掘ってるってどういう事?水路掘りは終わったんでしょ?」
と、フランクに尋ね、それにフランクが、
「確かに水路掘りは終わったんですけど、今の水路の深さだと水が汲めない!って言い始めて、じゃあ広くて深い穴…と言うか水場を作るって言って…今掘ってます」
と、話して答えたのである。
その話を聞いたルイリは、
「ヨハンは貯水池でも作る気なの…?」
と、呟き、グレイが、
「…何やってんだあいつ…?」
と、ボソッと呟いてツッコミ、続けてルイリが、
「ヨハンさん仕事増やしたくないって言ってたわよね?なんで自分から仕事増やしにいってるの?」
と、グレイに続いてヨハンにツッコミを入れたのである。
そんなルイリとグレイにフランクは、
「まあヨハンさんが仕事が多いと言いながら仕事を増やすのはいつもの事ですからね」
と、話してグレイにヨハンの平常行動について説明したのであった。
するとその話を聞いたグレイは、
「…あいついつもそんな面倒な事してんのか…」
と、呟いて外にいるはずのヨハンに扉越しに目線を向けたのである。
そんなグレイとルイリにフランクが、
「それでお二人はこれからどうしますか?この近くで互いに深めの自己紹介をされてもいいですし、私の料理の手伝いをしてくれてもいいですし、それこそヨハンさんの貯水池作りの手伝いに行かれてもいいですし、お二人にお任せしますよ?」
と、尋ねてきたのであった。
その質問にルイリとグレイは顔を見合わせて、
「どうしよっか?」
「…どうするかと聞かれても…」
「…ヨハンさんの手伝いに行く?」
「…俺はどっちでもいいけど…」
「それじゃヨハンさんの手伝いに行こっか」
「…わかった」
と、話して厨房から外に出たのである。
そしてそこで鬼気迫る表情で貯水池作りをするヨハンの姿を見たルイリとグレイはそのまま黙って扉を閉めて厨房に戻ったのであった。




