第三十八話
遅くなりました…。
ごめんなさい…。(土下座)
「…首をもらっても困るんだが…?」
握っていた手を離しながら、ルイリの言葉にグレイがわりと真面目に困った表情を見せたのに対してルイリは、
「持っていくところによっては良いお金になると思うわよ?私の首って。例えば隣のドルトベルチェ帝国とか」
と、言って自身の首をとんとんと叩いたのである。
その言動にグレイは、
「…ドルトベルチェ…?…どうしてドルトベルチェなんだ?他の国は?」
と、話してルイリに尋ねたのである。
するとその質問にルイリは、
「戦争中に色々やらかしたからね。ドルトベルチェの各方面から恨まれてるのは確実だろうね」
と、答えたのである。
その答えにグレイは、
「あんた軍人だったのか。それに女で弓使いって事はあんたもルイリに憧れて軍に入ったタイプの人間か?」
と、いう感じで目の前にいるのがそのルイリ本人だと気付いていないグレイはルイリ本人にそのような質問をしたのであった。
その質問にルイリは、
「…そうだね、憧れたねぇ。…結局私はルイリにはなれなかったわけだけれども…」
と、話してグレイの話に便乗して偽の情報をグレイに聞かせたのである。
なお、同じ場所にいるヨハンは色々と察して何も発言せずに黙っていた。
そうしてグレイに偽の情報を吹き込んだルイリは、
「まあそんな事は置いておいて、今は人手が増えた事だし館の掃除と水路掘りの続きを再開してしまいましょう」
と、言って中断していた作業を再開するようグレイとヨハンに話し掛けたのである。
その言葉にグレイは、
「…わかった…」
と、一言で答え、ヨハンは、
「わかりました。人の振り分けはどうしましょうか?」
と、答えると同時に質問を行ったのであった。
この質問にルイリは、
「掃除は私とグレイの二人でやろうかな。そうしたらヨハンさんとフランクさんの二人で水路掘りの続きが出来るから」
と、答えて人の振り分け案をグレイとヨハンに話したのであった。
これにグレイ、ヨハン両名も、
「…わかった…」
「了解しました」
と、答えてルイリを含めた三人の了承を得たのである。
するとここでルイリがグレイに、
「そういえばこの部屋をあなたの部屋にしたけど今の段階で模様替えしたいとかある?」
と、尋ねたのであった。
この問い掛けにグレイは、
「…まあ、少し…」
と、答えたのである。
するとその言葉を聞いたルイリは、
「わかった。それじゃ私達は出ていくから模様替えが終わったら三階の廊下に来てよ。そこを掃除してるからさ。あ、もし模様替えの手伝いが欲しいってなったらその時も三階の廊下に来てね?」
と、話してヨハンと共に部屋から出ていこうとしたのである。
そのルイリとヨハンにグレイは、
「…わかった…。もし必要なら呼びに行く…」
と、答えてルイリとヨハンが部屋から出ていくところを眺めていたのであった。




