表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄領主様の奮闘記  作者: 篠原2


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/551

第三十四話

ルイリは謎の訪問者達の一人、グレイへの尋問を続けていった。

ちなみにヨハンはグレイの発言をノートに書き留める書記の役割を与えられている。


「それでは次の質問を行います。あなた達は何なの?近くに住んでる村人って言うのは嘘だろうし」


「……」


「…あんまり話さないと怒るわよ?」


「……盗賊」


「盗賊か。他の五人も同じね?」


「……」


「…さっきあんまり話さないと怒るって言ったわよね?」


「……あいつらも盗賊だよ」


「という事は盗賊団かな?ねぇグレイ、その考えであってるかしら?」


「……」


「…グレイ?」


「……」


「………ふぅ」


ここまでの尋問に協力的とは言えない態度をし続けるグレイに軽くキレたルイリは一つ溜め息を吐くとグレイにゆっくりと話し掛け始めたのである。


「ねぇグレイ?さっき私、あまり話さないと怒るって言ったわよね?」


「……」


「そうやって話さないつもりなら痛いのとか熱いのとかやるわよ?」


「……」


「…まあいいや。ところで話は変わるけど私魔法使えるのよね」


「……」


「使える魔法は二種類。一つは身体強化系魔法。そしてもう一つが治癒系魔法なの」


「……」


「治癒系魔法って便利よぉ?術者の力にもよるけど、私のはどんな怪我でも痕を残さずきれいに治せるの」


「……」


「何の話してるんだって思ってる?それじゃ本題に入るけど、どんな怪我でも痕を残さずきれいに治せる、という事はグレイにどれだけ酷い拷問をしても、私が治癒魔法を使えばその痕跡が一切残らないのよね」


「……え?」


「しかも怪我をすぐに回復させる事が出来るから連続で次から次に拷問を変えていけるのよね」


「…え?え?」


「…ねぇグレイ?最初はどんな拷問がいい?痛いのがいい?それとも熱いのがいい?それとも…そうだな、死ぬほど冷たいのがいい?どれでも好きなの選ばせてあげる。さぁ、どれがいい?」


「…ちょ、ちょっと待て、さっきお前、痛いのとか、熱いのとかは、嫌いだって、言っただろ…?」


口調は穏やかだがとても不穏な言葉を口にするルイリに少し震えながらそのように指摘したグレイ。

そのグレイの指摘にルイリは、


「やだなあグレイ。私は嫌いだって言っただけで、やらないとは一言も言ってないわよ?何か勘違いしてた?」


と、答えて、さらに続けて、


「それじゃグレイ、話してくれないみたいだから拷問始めよっか?最初はグレイが受けてみたい拷問から始めてあげる。グレイはどんな拷問を受けてみたい?痛いの?熱いの?冷たいの?どれでも好きなのからやってあげる」


と、満面の笑顔でグレイに話し掛けたのである。

そのルイリの笑顔は、顔は笑っているし目も笑っている。

しかしルイリの奥のナニかだけは1ミリたりとも笑っていない、そんな笑顔であった。


「…こ、こた…」


「…ん?どした、グレイ?」


「こ、こた、こた、こた、こた……」


「ええ?どうしたのよグレイ?」


「こ、答える!答えるからやめてくれ!!」


ルイリの言動に、この女に逆らってはいけない、と、本能で察して震えながら尋問に答えると叫んだグレイ。

そんなグレイにルイリは、


「そっか、そっか。それはありがたい。それじゃ改めて尋問を始めよっか」


と、話して、続けてグレイにこう言ったのである。


「あ、そうそう、もう一つ勘違いしてる事があるかもしれないから言っておくと、私が痛いのとか熱いのとかが嫌いな理由って別にその光景が酷いとか残虐だからとかじゃないからね?」


「…え?」


「私が痛いのとか熱いのとかが嫌いな理由は、それをやったら私も疲れるじゃない?だから嫌なのよ。別に拷問するのが嫌いだから、とかじゃないからね?」


「……は、はい…」


…ルイリのこの言葉に、グレイはルイリに対する恐怖の念を一段階深く心に刻み込まれたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ