第二十六話
遅くなりました…。
「ん?なんですかこれ?」
やってきたフランクが干し肉のスープと塩漬け魚のスープの間に置いてある謎の料理を見てルイリにそう尋ねたのだが、当のルイリも、
「いやぁ、私もわかんないんだよね。戦争中に仲間の一人が故郷料理だって言って作ってたのを思い出しながら作ったからさ」
と、答えてその言葉にフランクが、
「ええ…」
と、引いたところでそのやり取りを聞いていたヨハンが二人に話し掛けた。
「それって確かチャパティでしたよね?ルイリさんの部下の一人の……アニルでしたか?彼が何度か作ってた…」
この言葉にルイリが、
「ああ、そうそう!思い出した、アニルだ!アニルが故郷の料理だって言って何回か作ってくれたんだよね」
と、話してヨハンが話した事とほぼ同じ事を話してヨハンが話した事が正しい事だと認めたのである。
そしてこの二人の言葉にフランクは、
「…アニル、アニル…えぇと…」
と、言ってヨハンがその名前を出してルイリが思い出した人物を自身も思い出そうとしたのであった。
そんなフランクにルイリが、
「ほら、いたじゃない、東の国から来た傭兵の…」
と、話してフランクが思い出す手掛かりを話したのである。
それにフランクが、
「東の国の傭兵…アニル…うーん…」
と、まだ思い出せないフランクにルイリが、
「ほら、故郷では象に乗って戦った事があるって言ってた…」
と、話したところで遂にフランクが、
「ああ!思い出しました!彼ですか!象に乗って敵陣に突撃した事があると言っていた…」
と、話して遂に思い出したのである。
それにルイリが、
「そうそう、そのアニルよ。その彼が何回か作ってくれたのを思い出しながら作ったんだよね。わりと良く出来たと思うよ?はい、どうぞ」
と、話してチャパティをフランクに差し出したのであった。
そしてチャパティを受け取ったフランクが、
「いただきます。……ああ、久しぶりに主食を食べたって感じがして最高です…」
と、一口食べてしみじみとそう話したのである。
それを見てルイリは今度はヨハンに、
「ヨハンさんも、はい、チャパティ。召し上がれ」
と、言ってヨハンにもチャパティを渡したのである。
そしてヨハンもフランク同様に、
「いただきます。…うーん、何日かぶりに小麦で出来た主食を食べているという感覚がたまりませんね」
と、言って久しぶりの主食に感激の言葉を口にしたのであった。
そんな二人を見たルイリが、
「久しぶりの主食が嬉しいからってそればっかり食べるのもね?ほら、スープも二種類あるから早速夕食にしましょう」
と、言ってチャパティを片手にまずは干し肉のスープを食べたのである。
そしてそのルイリの様子を見たヨハンとフランクも、
「それではいただきます」
「いただきます。私はこっちのスープから…」
と、話して夕食を食べ始めたのであった。
……そしてそんなルイリ達を遠くから双眼鏡を使って監視する男達の姿があった…。
そろそろ戦闘かな…?




