第二十二話
バラバラに別れて階段の掃除を始めたルイリ達。
その中で一番最初に持ち場の掃除を終わらせたのはヨハンであった。
理由は一番近くの階段を選んだというのもあるが最も大きな理由は掃除に使う水の確保の為の小川との往復距離が一番短い、というものであった。
「やっぱり水汲みの往復距離が短いというのは時間短縮になりますね」
ヨハンは手伝いに入ったルイリの持ち場でルイリと一緒に掃除をしながらそのように話した。
その言葉にルイリは、
「でしょうねぇ…。私なんか距離が遠いから大変で、大変で…」
と、答えながら自身の持ち場の掃除を行っていた。
そしてルイリは続けて、
「…あれさぁ、小川の水を厨房の扉の近くまで流れてくるように出来ないかな?」
と、ヨハンに尋ねたのである。
そしてその言葉にヨハンが、
「…それはつまり水路を作るという事ですか…?」
と、ルイリに聞き返したのである。
その言葉にルイリは、
「水路っていうほどの物じゃないけど、小川から扉の前の方まで一直線に溝を掘ってみるとかさ」
と、今の段階での自身の考えをヨハンに聞かせたのであった。
そしてその言葉を聞いたヨハンは少し考えて、
「………なるほど、そしてもう少し広げよう、もう少し深くしよう、とやって最終的に立派な水路が完成するといういつものパターンですね?」
と、言ってルイリの普段の行いからどうせ水路作りになるんだろうとルイリに尋ねたのである。
その言葉にルイリは目を逸らしながら、
「…まあ溝を掘るだけだからさ、とりあえず検討だけはしておいてよ?」
と、話してこれからの作業予定の一つにしておいて欲しいとヨハンに頼んだのであった。
その言葉にヨハンは、
「…はぁ、わかりました、とりあえず検討だけはしておきますよ。それよりこの階段の掃除も終わりましたよ?」
と、溜め息を吐きながらルイリ担当の階段の掃除が終わったとルイリに伝え、それにルイリが、
「そうですね。それじゃフランクさんのところに行ってみましょうか」
と、応じてフランクが担当している階段に向かったのである。
「ああ、二人も終わったんですね。私も今終わったところです」
フランク担当の階段に到着するとちょうど掃除を終わらせたフランクがやってきたルイリ、ヨハンにそう話し掛けて近付いてきた為、二人は、
「終わらせちゃったか。まあいいか」
「そうですね。という事は一階の廊下と一階と二階を繋げる階段の掃除までが終わったという事になりますね」
と、それぞれに話し、続けてルイリが、
「そうだね。それじゃこのまま二階の廊下の掃除を始めましょう」
と、ヨハン、フランクの二人に話して二階廊下の掃除に向かったのであった。




