ひとつの物語
気がついたら耳を塞いで
何もないって叫びたくて
登ってたはずの階段さえ
あざ笑うように彼方に見えてた
初めは何もかも知っていた
生きていくやり方も 上手くいく方法も
それを見失ったのは
一体いつだっけ?
ねぇ 誰か教えて
いつ階段を踏み外したのか
悟った時にはもう遅くて
見えたのは天井と
はるか上の階段をいく後輩たち
越されることにも
もう悔しさなんて感じなくなってた
だったらもう怖いものなんてないって
…なんて言うのはそう言い聞かせたいだけ
誰より強くて 誰より前向きだって思ってた
でも本当は
誰より弱くて 誰より辛かったって知った
前に足を出さなきゃ
前には進めないことを知った
道があっても歩かなきゃ
何も起こらないことを知った
迷わない もう
今は無理でも必ず
胸を張れるために