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第四十二話 ゴールデンウィーク 男友だち編

有織はべりです。

拙文ですが、お読みいただき、楽しんでいただけると嬉しいです。

 ゆーちゃんと昔みたいに話せるようになり、同時に、俺の左腕を(ある程度の制限はあるが)自由にする権利をゆーちゃんに約束した日から数日後。


 なんやかんやと連休を満喫したゴールデンウィークの最終日の今日、俺と竜也は、竜也の部屋でゲームをしながらダラダラと連休最終日を過ごしていた。


「そういえばお前、このゴールデンウィークはどうだったんだ?」


 俺たちが生まれる前に一作目が発売され、今もシリーズが続いている大人気格ゲーの最新作で対戦していると、急に竜也がそんなことを聞いてくる。


「去年までの空太のゴールデンウィークといえば、今日みたいに俺と遊ぶか、家でゲームするくらいだっただろ。けど、今年は天崎さんや結月と遊びに行ったり珍しく女っ気のある連休みたいだったから、少し気になってな」

「女っ気って言い方よ。いや、普通に楽しく遊んだけど?」


 まあ、今年のゴールデンウィークも、天崎やゆーちゃんと遊んだあの二日以外は、去年と同じく、家でダラダラするか今日みたいに竜也と遊ぶかのどっちかだったから、今年もほとんど、いつものゴールデンウィークと変わらない感じだったけどな。

 

「でもどうしたいきなり? 竜也がそんな感じのこと聞いてくるなんて珍しい。お、なんだなんだ〜もしかして竜也、俺に興味津々か〜?」

「違えよ、気色の悪いこと言ってんじゃねえ。けどそうか、あの空太が、女子と二人で遊んで普通に楽しかったか。よかったな、その調子でこれからも頑張れ」

「あの空太ってめちゃくちゃ引っかかる感じの言い方するなお前。てか何を頑張るんだよ」

「もっと女子に関わることをだよ。そうすりゃ彼女くらいすぐできるはずだ」

「は!?」


 まったく意味のわからない発言に、思わず動揺して手元が狂い、投げ抜けに失敗して竜也に一本取られてしまう。


「おいこら竜也! いきなり変なこと言って操作ミスを誘うとか、格ゲーでそういうのは卑怯だと思わんか!?」

「いや誰もそんなつもりで言ってねえよ。ただ思ったことを口にしただけだ」

「絶対嘘だろ! そんなことくらいで彼女ができたら苦労はしないんだよ!」

「お前はそんなことすら、今までマトモにできてなかっただろうが。思い出してみろ、彼女が欲しいって騒ぐくせに、自分から積極的に女子に話しかけたり遊びに誘ったりしたことあったか?」

「……よし、やめようぜこの話! ほら、次のラウンド始まったぞ竜也! 今度は俺が一本取ってやるからな〜!」

「はぁー……」


 情けない男を見るような目を俺に向けて、竜也はこれ見よがしに大きくため息をついた。


 いやだって仕方ないじゃん!? 挨拶するくらいならともかく、用事もないのに女子に話しかけるのってめちゃくちゃハードル高いんだもの! 遊びに誘うとか絶対無理! お前みたいなイケメンじゃない、いいとこ中の下の俺がそんなことしたら悲しい未来しか待ってないからな!? 


「ま、女子と遊びに行っただけでもヘタレの空太にしちゃ大きな進歩か。女子と遊びに行けて偉いぞ空太」

「わ〜い褒められた〜ふふふ〜絶対バカにしてるだろこの野郎〜ちょうど遊んでるのが格ゲーでよかった今からボコボコにしてやるから覚悟しろ!!」


 竜也がそう思ってしまうくらい、今までの俺がヘタレだったのが悪いのだろうけど、それはそれ。

 こうなったらハメ技を使うことも辞さない覚悟で、俺は2ラウンド目に望むのだった。


 なお、勝負の結果は、普段使わないハメ技を使おうとして普通に操作ミスをした俺の負けだった。


 やだ……ハメ技使おうとして失敗した挙句負けるとか、俺ってダサすぎない?

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

よろしければ、ご感想や評価などをいただけると嬉しいです。

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