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【完結】ふにゃふにゃとお帰り  作者: 夕凪 瓊紗.com
第4章 異世界生活編
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第12話 にゃんことわふたんを拾って来ました



『あ~ぁ~、いだいな~る~、えいち~のし~る~べ~♪

 ゆ~け~、どこまで~も~、おとも~しま~しょ~う♪

 お~ぉ~、あらしで~も~、ふぶき~のな~か~も~♪』


そうしていつもの一日の任務が終わる。


―――寄宿舎


「だったいまぁ~、ふにゃ~」


「ウイ、お帰りにゃぁ~」

ふにゃが、いつも通りもふっとお出迎えしてくる。

わ~い、愛犬や愛猫が、

お帰り~ってお出迎えしてくれるみたい~~~


『おかえり~』


「うん、ただいま~」

俺は、テーブルの前にちょこんと座る、

3~4歳の、猫耳しっぽの女の子と、

狼耳しっぽの男の子に声をかけた。


「今からご飯にするからな~」


「わ~いにゃぁ~!」


『わ~い』


「おなかすいていただろう?すぐ作るからな~」


「ふにゃぁっ!」


『うんっ!!』


「・・・」

魔道冷蔵庫から食材を取り出し、

お鍋を出して・・・って・・・


「・・・あの、あの子たち・・・誰?」

俺はふと顔を上げて、

ふにゃを見る。


「・・・ひろたにゃぁ」


「拾った?」


「あの子たち、親、いないにゃぁ・・・?

ふたりっきり、ごはんもないにゃぁ・・・?

ふにゃたち、家族になるにゃぁっ!!」


「・・・」

え・・・え~と・・・ちびっ子たちって、

そんな簡単に連れてきていいもんなんだろうか。

警察とかに怒られたりしないだろうか。

いや、この世界で言えば、警察じゃなくって騎士だけれど。


しかし、親がいないとは・・・


「今まではどこに住んでいたんだ?」


『みかんばこ』

2人が答える。


「んみ・・・っ」

ミカン箱!?

ミカン箱ってこの世界にもあったの!?

と言うか、ミカン箱!!


「・・・皆で、お夕飯にしよう」

まずは、それからだ。


『わ~いっ!!』


一通り夕食を終えた後は、

薄汚れたちびっ子たちをお風呂できれいにしてあげる。


キレイにしてみると、女の子の方は、

真っ白でふわふわな毛並みだった。

名前は“もゆちゃん”。ふにゃがつけたらしい。


男の子の方は、

俺とおそろいの見事な漆黒の毛並みになった。

名前は“ふうくん”。こちらもふにゃ命名。


かわいらしい名前をもらったようで。

そして皆でゆったり温泉である。

はぁ~~~っ、生き返る~~~っ!!!


「そう言えば・・・服はどうしようかなぁ・・・」

色々と、お兄さまが用意してくれた私服もあるのだが。


―――


ちょっとぶかぶかだが、

俺の大きめのセーターを着せてあげた。

袖とか・・・なげぇな。


「明日、休日だし・・・買いに行くか」


「お買い物にゃぁ!」


『おかいもの?』


「もゆちゃんとふうくんのお洋服を買いに行くんだよ。

もともと着ていたものは、もう古くて着られないからね」


「あたらちぃおようふく?」


「そうそう」

うわ・・・かっわえぇ・・・

まぁ、この子たちの処遇については・・・

寄宿舎の頼りになる先輩騎士さんたちに聞いておくとして・・・

今日は取り敢えず・・・寝るか。

ベッドは、ふにゃと俺が2人で寝ても余るくらい

大きめなものなので、

ちびっ子2人が増えたくらいでは、何てことない。

そして、寝顔のあどけなくてかわいらしいこと。


・・・俺、親バカになりそう。



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