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陰の呟き  作者: 鈴 初夏ノ影
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常闇の迷子/遅延証明

常闇の迷子

      鈴 初夏ノ影

愛を(うた)って 死を呼んだ

死を(のぞ)んで 愛を拒んだ


綺麗事を 烏が蹴った

自傷跡は 癒しを避けた


イタイイタイと叫んでは

イタイイタイを望んでる


善も悪もわからない

良いも嫌ももう知らない


あれ、私はどこだろう




遅延証明

      鈴 初夏ノ影

帰りの電車 運転見合わせ

「ご迷惑お掛けします」 アナウンス

どこで何があったんだろう


薄情な私が スマホに夢中

大きなリュック 前に抱えて

五分毎に時計を見る


もしもどこかで 薔薇の花

狂い咲いているならば


嗚呼、心の成長 遅延していた

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