聖域の鏡 -昔の友人のこと-
まずは神谷ネコ丸さんに感謝を。
おはなしを書く機会をくださって、ありがとうございました。
分かりづらいのですけど、出した妖怪は雲外鏡と名も無き穢れです。
ちなみに、日光の話はほぼ実話です。(実話のほうが企画に合っている気がしたので)
自分は鈍感人間なので、起きたことを霊感のあるやつに解説されないとわからないんですが(笑)
さすがに頭を掴まれかけたと聞いたときは、背筋が寒くなりました(苦笑)
稲荷狐:みなさま、こんにちわ。
えー、
このお話は、神谷ネコ丸さまの企画「妖怪大戦争」への参加作品として、作者のみなはらが書き上げたものです。
お話のご紹介はわたし、メイドの稲荷狐と猫又、座敷わらしとでご説明いたします。
?猫又ちゃん?
猫又:新らしい!!、遊び場にゃあ~あ~~ぁ♪
稲荷狐:ちょっと、猫又ちゃん!!どこいくの~。
……行っちゃった。他のかたの作品を見に行ったのかな?
座敷わらし:きーちゃん、わたしは買い物に行かないと。○○さんのご飯の支度をするので行きますね。
稲荷狐:え~っ、座敷わらしちゃんも行っちゃうの?
はぁ~。えっと、お話の内容わ、作者みなはらが私たちの事を書いている「TRPG日記」のお話で、
いつもと変わらずに、主人公の○○くんが過ごす日常のお話というか、だいたい彼の独り言です。
それでわ、お付き合いよろしくお願いいたします。
…わたしも猫又ちゃんのところに行こうかな。
-◇◇◇-
今日、出雲大社のご本殿の映像を見た。
正月にやった番組、歴史物を検証する教養番組の録画だ。
すごいな
テレビの映像で、情報が目減りしているはずなのに、まだ圧力を感じる気がする。
空気が違う。
映像を見ていると、背中辺りの肌が泡立つ感じと、頭、前頭葉あたりが熱くなってくるような感じがする。
前世で仲間、霊感のあった友人と一緒に出かけた大猷院廟拝殿、徳川家光公が眠る墓所。あそこの空気にとても近い印象だ。
日光東照宮、その一角にある大猷院廟。「ここは撮らない方がいい」そう友人に言われて写真は撮らなかった。
今回の録画で大社のご本殿を映像で見て、本殿なんて撮って大丈夫なのか?なんて感じながら、あの時の日光参拝の出来事を思い出していた。
徳川家光のご廟は拝殿には上がらせていただいて参拝できたので、中まで行って参拝した。
あいつ、友人は座敷、畳の上で正座し、土下座をするようなていねいなお辞儀をしていたので、自分もまねをしてお辞儀をしたが、ほかの参拝客はそこまでていねいなお辞儀はしてはいなかった。
「あとで」
友人にそう言われたので、疑問を引っ込めて参拝を続けた。
御簾の蔭でご本尊は見えないのだが、その奥にあるのだそうだ。
参拝を終えて階段を下る。
大猷院廟からかなり離れてから、「頭を押さえつけられて下げさせられた。誰かも理由もわからない」そんな事を語ってくれた。
それと、
「御簾の奥、ご本尊の仏さまもあったけど、御神体もある。たぶん大きな鏡、1m50cmくらいはあると感じる。
「でもあれも(力は有るけど)本物じゃないと思う。たぶん本当の神器の写しのひとつだと思う」なんて言っていた。
自分はその時、日本の頂点のあの家から将軍家に下賜された、三種のアレの写しか!!本当か?なんて思ったが、あの時の鈍感な自分では判りようがない。
目に見える位置にみたてで飾られていた鏡の置物、80cm?1mくらいのものが御簾の左右に1対あったが…。鏡か、あいつの作り事とも思えない。
そんな感じで、あの旅行の時はちょっとふしぎなことが多かった。やはり霊力の宿る地だということか。
こんなこともあった。
社務所横にあった朱の供養箱。お焚きあげするまでの御守りや札を一時保管する大きめの箱。
あの時、自分は目立たないところに置いてあったそれを目に止めて、普段そんなことはしないのだが、引き寄せられるみたいに中を覗こうとしていた。
箱の底が見える寸前に、
あいつが、「やめろ!!もどれ!!」そう言った声ではっとして、箱から離れた。
あいつが言うことには、箱の中から伸びていた透明な手が、覗き込んでいた自分の頭をつかんで引き込もうとする寸前だったそうだ。
そんな、自分をこわがらせるためとは思えない、少し怖い出来事や、
日光二荒山神社の奥殿の方、中禅寺湖の方角の山並みを越えて、飛沫のように山頂を越えた山の息吹、霊気が押し寄せて来るのが見えると言っていた話などがあったりした日だった。
竜脈が中禅寺湖あたりに有るのだろうか?
鈍感な自分にはやはり見えなかったが、確かにあの辺りの山並みは自分の故郷の山並みよりも力を感じる。山の形は似ているが、故郷よりも神霊の力が強い土地ということだろうな。
そいつが別の日に言っていた事だが、
日光東照宮は上野動物園の隣にある上野東照宮のほぼ真北の位置、
日光東照宮と伊勢神宮は、鬼門と裏鬼門の位置、関係にあるそうだ。
日光東照宮は江戸の鎮守の意味だそうだが、日光とお伊勢さまとは何かの意味があるのかな?なんて言っていたのを思い出した。
まあ、たまたまだとは思うけれど。たまたまでない場合、それがどういう意味を持つのかはやはり気になる。あいつ、頭を下げさせられていたしな。
そのときに、「ここ(前世で自分の住んでたところ)は、日光の裏鬼門側で、伊勢神宮の鬼門側なんだから、参拝には行っとけ」
なんて、あいつが家に来た時に言われた事があったけど、
実はまだ行っていない。転生もしたしな(苦笑)
今、「お伊勢さま行くなら、デート、付き合ったげよっか?(笑)」
なんて、遊びに来ていた猫又が言っているが、行くとしても座敷わらしとかな。
稲荷狐はここから離れられないしな。
どうせ行くならご挨拶を兼ねたTRPGシナリオのための取材にしたい。
竜脈を題材にしたTRPGネタかな?
あの娘を誘いたいところだが、遠いから泊まりにしかならないからな。無理だ(苦笑)
日光もちょっと行ってみたい気もする。
前世であいつが見ていた景色。あの時は一緒に見てやれなかったけれど、
そういった力が自分にも宿った今なら、あいつの気持ちが少しわかるかもしれない。
いつか自分も鏡に参拝に行こう。