第4話 出会い4 高校2年・春 side 颯太
女なんて皆一緒だろ?
彼女と彼女以外ってなにが違う?
だって、近くにいたらヤルことは一つじゃん?
これまで彼女を欲しいなんて思った事は一度もない。
女は付いてくるものだったから。
ヤリたい時に、ヤリたい子とする。
その場限りでも、その時気持ちよければいいと思う。
特別だから、彼女にするってわけでもない。
付き合って欲しいって言われるから付き合うだけ。
面倒臭くなったら別れる。その繰り返し。
時々親友に幼馴染みを見ると『特別な彼女』ってそんなに良いものなのか?って思う事がある。
でも、深く考える事はしない。俺には、こんな風なのが合ってると思う。
今の彼女とは、俺にしては半年と続いている。
彼女・鞠は、同じバスケ部のマネージャー。
自分がどんな風にすれば一番男を惹き付けるのかを知っている所がある。
濃いと思う程ではないがしっかりメイクをして、顔は華やか。
美人だと思うけど、結衣と違い人工的な所がある。
体は、しっかり出る所が出て、男だったら一度はお願いしたくなりそうな妖艶さをもっていた。
父親がどこかの重役でお嬢様のためか、少し我が儘な所があったが、許容範囲だったし、
他の子と浮気してもその後セックスすれば簡単に機嫌が直るので半年続いてるって感じだった。
そんな俺たちを見た男バスの仲間は、鞠が本命じゃないかと思っているようだった。
・・・まぁ、翔以外だけど。
鞠に、一年の冬休みの合宿帰り体育倉庫で告られた時は、部内でゴタゴタしたくなかったから俺にしては珍しく断ろうとした。
鞠の策略もあったと思うけど、一週間の合宿で疲れた体と、その前から彼女と別れてヤッてなかった事もあって、
断ろうと開いた口に鞠からの深いキスで少しその気になってしまった。
まぁキス程度なら・・・と思っていたら、そのまま俺のシャツの中に手を入れて愛撫しはじめてきた。
それからは、まぁいつもの事って感じだったけど、ヤッたこともあって鞠と付き合い始めた。
鞠は見た目通りというか、俺から見ても男の喜ばせ方が上手かった。これまでで一番具合も良い。
あまり校内でする事は好きじゃなかったが、セックスが出来ない時よくフェラを鞠はしたがった。
俺は特別好きってわけじゃなかったが、気持ち良いことをしてくれるのを断る理由もなかったので、鞠の好きな様にさせていた。
だけど、いくら鞠との具合が良くたって他の子から誘われたら断る事はしない。
この辺でも有名な私立の進学校慶明館とのバスケの試合の前日、練習後翔たちと夕食をファミレスで食ってコンビニに寄った時、逆ナンされた。
制服が可愛いと言われる学校の子で、顔も悪くなかったと思う。
試合があるし、あんまり疲れたくなかったから愛撫もそこそこに自分の欲望だけを吐き出し、さっさと帰った。
※ ※ ※
試合当日慶明館の体育館で、スターティングメンバーの発表が終わった後ウォーミングアップまでに時間があった。
鞠に手招きされて中庭の裏にある茂みに呼ばれた俺は、嫌な予感の中ついて行った。
思った通り、鞠の話は昨日の夜の事だった。
部活には、真面目な俺を友達は意外らいしが、バスケは俺が本気になれる唯一のものだ。
試合まであんまり時間もなかったし、試合に集中したい。
こんな事に時間を取られるのは、勘弁して欲しかった。
鞠とのやり取りが面倒で、お詫びする、と言って鞠を呼び寄せキスと指で満足させた。
最後までしたがってたが、他校の茂みでヤルなんて趣味じゃないし体育館に早く戻りたかった。
鞠には、試合が終わってからと誤摩化してさっさと翔と合流した。
やっと颯太サイド登場です。
陽菜に出会う前の颯太ですが、
女の子にとって、決していい子ではないですね。