今年の夏もぼっち確定の君たちへ
ぼっちな兎月兎は花火大会の日、突然ぼっちの話を書きたくなりました。
ぼっちによるぼっちの為の小説をどうぞ。
………去年の夏もぼっちだった。言わずもがな、一昨年もだ。
「……彼氏欲しい」
百瀬灯はSNSの画面を見ながら呟いた。
「だぁぁぁぁぁっ!かーれーしー!」
灯はがあがあと叫ぶと、ベッドにダイブした。
そこに、電話がかかってきた。かけてきたのは灯の親友様である。
「あ、灯?ちょいごめん。明日の花火大会いけなくなっちゃった。マジでごめんー!じゃーねー!」
親友様はそうとだけ言うと、電話を切りやがった。
「………ちっ」
どうしよう、本気でぼっちだ。
灯には、他に一緒に行ってくれるオトモダチはいない。
灯は仕方なく、あの作戦を実行することにした。
花火大会当日。
灯は自室に閉じこもっていた。
やがて花火が始まると、
「あ!あの花火きれいだね!」
1人でそう言ってにこにこと笑う。誰もいないのに、誰かいるように振る舞い、笑う。
彼女に心配して様子を見に来た両親も恐怖に逃げていった。
これが、ぼっち歴=年齢の灯の方法だ。
脳内に彼氏を出現させ、会話するーーそれを人は妄想と呼ぶのだ。
しかし灯は気づけていなかった。
その灯の方法こそが、男子を遠ざけているということに………
本書の登場人物は、現実の人物と関わりはありません。もちろん、作者ともです。