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没落領地の気楽な領主生活  作者: 大森サコ
みちゆきを共にするモノたちのこと
15/52

信心

部下が頑張ってオオカミと狩りをしたり、糞尿と交換したりしている間もハルオはない知恵を絞っていた。


まず大きく変えたのは執務室の改造だ。

残念ながら前任者は執務室を物置か茶室程度にしか思っておらず、日当たりがよいが不便な場所にあった。そのため内務卿に就任したヴァラキは移動時間のほうが報告時間より長いような有様だった。


そこで、前伯爵が舞踏会場として使っていた広大な部屋を執務室に変えて全部の部署をその部屋に集めた。気分は銀行や役所の窓口と執務室が一体になっている、あの感じである。遠くの部署でも呼び出せるように部署ごとに色分けした札と役人すべてに付けた呼び出し番号を掲げる巨大掲示板を作成し、必要な人材を呼び出せる仕組みを作り、掲げたら鈴を鳴らすようにした。


”リンリン” 青 43番

今日も戸籍係の役人が呼ばれる。うむディストピア感が凄まじい。


これで携帯電話もメールもない世界で限られた空間だが効率化されただろう。ハルオは満足そうである。

また、ニュースでやっていた機密部屋も作成して、戸籍や予算書、決算書などはすべてここに保管することとした。入室のために認証をかけるために、ヴァラキを呼んでカリギュラで部屋を組成した。これで生体認証がばっちりだ。


「マッキウス参上しました」


「先日頼んでおいた戸籍から平均寿命を算出する件だけど、君の指紋とか呪力を後ろの部屋のセキュリティロックに登録しておくので調べつつ、この部屋に部下を使って整理して保管してくれる?」


「はっ!3日後までに完了させます」


「あー、はいお願いします」


さっさと席に戻る担当官。

そこにベネッサがこっそりと耳打ちしてくる。


「さきほどのマッキウス戸籍担当官ですがローランド様の息子さんです」


「ローランド?って誰?」


「え?外務卿に任命されました、元家宰殿ですよ」


あ、あの人ローランドって言うんだ。おっちゃんって呼んでたし、任命の時もおっちゃんヨロシクみたいな感じのことを言ってたと思うので、名前を知らなかったなぁ・・・。

息子さんが居たんだね、娘さんの話題しかしないからびっくりだよ。


メモ用紙を取り出して自陣の人材を確認する。

まずはー


ベネッサ首席補佐官

容姿端麗、弓の腕前は並以上。何もないところでコケたり何かと抜けているがお互い様だ。

意外と調整能力があって執務能力も問題ない。


ヴァラキ内務卿

もはや我が領の影の支配者である。カリギュラの守護獣で古代の生命体だ。

その部下にサムルくんとさっきのマッキウスくんと。


ローランド外務卿

他の王国内領地との交渉や外国との折衝を一手に引き受けてもらっている。

最近は王都に出向いてもらっており、手紙だけのやり取りだ。文通相手と。


以上が内務系の人材だな。

次は軍務系、まずはやっぱりティオだな。オレが軍務の総指揮官だからいきなり実線部隊の隊長になる。


ティオ槍部隊隊長

今のところ我が領では呂布ポジションである。相当の武人だ。稽古をつけてもらったけど殺されかけた。慈悲の心なしと。


セト諜報部隊隊長

狩人のセトをサムルくんの抜擢で諜報部隊長にした、辞令が後から追いつくだろう。


あとは、理由をつけてオレに会わない、もしくは反発している隊長だらけと。

んーこうしてみると軍の支持をあまり得ていないことがわかって怖いな・・・。


領内貴族は今知ったがローランドさんの家がレーベハルト家、ベネッサがローハン家、これはサムルくんのお父さんが手を出した街の女性の生活のために、没落した騎士爵の家名を与えたことで興った家なんだと教わった。そしてサムルくんの家がコーラギー家本家だね、ティオが・・・えっと・・・。


「ねぇねぇベネッサ、ティオって貴族だよね?家の名前はなんていうの?」


「ティオ様の家はとある事件で断絶しました、彼は苗字も貴族の地位も既に持っていません。彼は今、自身と家の名誉を取り戻すためにあの地位にあり、危険に身を晒し続けているのです。元はこの領の軍を束ね指揮する立場にあったお方です。」


何やら事件の臭いというか、事件て言ってるし。しかも相当な高級将校だったようだ。

今後の為にも解決しておく必要がありそうだな。

ベネッサにお願いしておいた、今度詳しく教えてね。


ひとまず、有力な領内貴族は抑えているようだが、他に6家もあって全部非協力的なのだとか。

まずは領内の再統一から行う羽目になりそうだな。


軍備は兵士が領主館のある領都に100名、村に3名〜1名で全部で20村あって30名、唯一の外国との国境に50名、そして唯一の鉱山に20名と3箇所ある関所に20名づつの全部で60名。

それに貴族の私兵が10名〜40名程度それぞれにあって、9家全部で200名と一番多いな。

構成は全部弓か槍の歩兵で騎馬は貴族が乗るぐらいだそうだ。軍政改革も必要そうだな。


あと分かったことがひとつある。

カリギュラは好きなだけ使えるわけではないということ。数字が減ったり増えたりするから気になってる表示があったんだけど、カリギュラに蓄積された王に捧げる信じる力、神(信)力がある限りあの魔法のような便利道具は使えるというわけだ。


オオカミ30頭を作っただけでほとんどすっからかんだった。

毎日じわじわ溜まっているし、最近は急激に増えたりするのでなんとか機密文書室を作る事ができたのだ。ヴァラキに相談すると信心をもっと集めてくだされとお願いされた。


カリギュラで調べると以下のことがわかる。


現在の信心増加量

・基本増加量 レベル4 信心+220/day

・オオカミでの鹿肉狩猟、限定解禁 信心+20/day

・行政の効率化(初級) 信心+5/day

・任命:御使いの狩人のチェーン 信心+20/day


随分御使いの狩人が活躍している。信心が少しでも楽して稼げるのはいいことだ。あと、アップグレード感を以前感じたのは基本増加量がレベル3から4になったためだったのだな。


都合のいいことにマイナスの感情はこれに反映されないようだ。

あと、魂という翻訳をされたメニューに521万6594という数字が入っているが、ヴァラキにはまだ使えませぬと言われた。なんとなく不吉だ。


信心がどうしても欲しいとき、生け贄を捧げるとかじゃないと嬉しい。


ひとまずは今日の執務はここまで。

あと300の信心が溜まったら聖堂(初級) を建立できるようになる。

明後日が楽しみだ。



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