Bad End.
……目が覚めたら妙にスッキリしていた。
床は固くて、身体中痛いけれど、頭はスッキリしていて悪くない状態だと思う。
「戻って、きた……?」
私だけのようだ。
周りには誰もいない。
でもここが現実だということはわかる。
身体の痛みはズキズキとして、立てる状態ではない。
「なんで、私だけ……どうしてっ!」
叫んで泣いても誰もいない。
私の声は響くこともなく消えていく。
「嫌だっ、みんなを救えなかった私なんて、私だけなんて、そんなの、生きてる意味もないっ!!」
『……じゃあ殺していいの?』
声の方向は私の真上だった。
赤く染まった灰山成が私を見下ろしている。
その瞳に光はなく、完全に狂っているようだ。
「ひっ……」
『今さら怖がってるの?』
灰山の持っているナイフからはポタポタと血が垂れる。どうやら現実ではあの黒いイナズマのような力は使わないらしかった。
「み、みんな、はっ……!?」
『黒羽晶は頭を銃で撃って殺した。雪村彩夏はカオリちゃんを脱出させたあと首を切って殺した。リク君は足と腕を折って逃げられないようにしたあと、ゆっくり胴体を刺して殺した。他の残ったクラスメイト達は氷を割るみたいにして殺した』
「ぁ、あ……嫌、嫌だ……そんなのっ、ああああああああああああああああああああああああッ!!!」
私が殺した。私が逃げたから殺された。私のせいで、そうだ。
私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が殺した私が私が私が私が私が私が私が私が私が私がワタシがワタシがワタシがワタシがワタシがワタシがワタシがワタシが……。
『その表情、とっても好き!絶望して、生きる気力もなくして、これからどうすればいいかわからなくなって……いっそ死にたいと願うその表情っ!!!!!』
「わた、しが……私の、せいで……みんな…………死ん、だ」
『大丈夫だよカオリちゃん……。私があなたを殺してあげる』
腹部に走る痛みなど、もうどうでも良かった。
じわじわと広がる私の血液など、どうでも良かった。
でも、暖かい。
私の血って、こんなに暖かいものだったのか。
「ぁ、あ……」
『なに?最後に言いたいことでもあるの?』
「やっ……と……死、ねる……」
そこで私の意識は途切れた。
最後に言った自分の言葉は、無意識だった。
言おうと思っていたわけじゃない。
結局私はただの、死にたがりだったのかもしれない。
それとも、生きるためのものを失ったから、死にたくなっていたのかもしれない。
私の命は殺戮ゲームとともに散った。
リアルキルゲーム完結。




