閑話:話は続かない(番外)
学校の授業というものは聞き流すためにある。教科書という本の読書中のバックミュージックだと私は考える。
<head to tail>でアンコーというプレイヤーネームで延々と図書館に篭もり、本を読み続けているが、本を読みたいという思いは全くくたびれない。むしろ増している。
最近読んだ本の中では<head to tail>の世界の成り立ちについての関連本が面白かったと思える。
授業中ではあるが、教師の眠くなりそうな声のBGMが流れているだけだから大丈夫だろう。記憶力を試すためにも頭の中で本の内容を復習することとしよう。
あるところに、ボッチの神様がいた。ボッチだったので、誰かに呼ばれるための名前も無く、ただただ存在していただけだった。姿はとてつもなく大きな蛇。頭から尻尾まですべてを見渡すことができないくらい大きかった。
あるとき、神様はとてつもなく寂しくなった・・・らしい。突然の思いつきのように、自分の体でやっと巻きつけるぐらいの大きな球体の大地を作り上げた。これが一番最初のこの世界の姿。広い大地に大きな蛇が一匹巻き付いているだけのただっぴろい何も無い世界。
そこに、神様は水をかけた。世界中が水で覆われ、蛇の体だけが見えた。
蛇は大地を割り、その狭間に水を押し込めた。地表が現れ、そこには植物が生えるようになった。
世界中が緑に包まれた後、神様は動物を一つずつ創った。とても小さくて弱い生き物から、大きな強い生き物まで。
最後に、神様は自分の体の右側にある世界には様々な種類の魔族を創り、繁栄させた。そして、左側には様々な種類の人族を創り、繁栄させた。
神様は自分が一人ではないことに安心し、周りに小さな子供たちが居ることに安堵して、永い眠りにつくことにした。
(ボッチだった神様はボッチの癖に一人じゃないから大丈夫と言い張るようにして、自分の世界に閉じこもってしまった)
(Zzzzz・・・
アンコーは寝落ちしました。