第18話:クラス分けと寮
どうも、Rowun☽です
入学式を終え、いよいよラザリオンでの生活が本格的に動き出します。
今回はクラス分けと寮の発表。
新しい環境で誰と同じクラスになるのか、そして誰と同じ寮になるのか。
キースにとっては、まさに運命の瞬間かもしれません。
それでは、第18話をお楽しみください。
ラザリオン魔術学アカデミー本館。
入学式の翌日、新入生たちは中央ホールに集められていた。
高い天井。
広い石造りの床。
壁一面には巨大な魔法掲示板が設置されている。
そこに表示されているのは――
クラス分け。
ざわめきが広がる。
「Sクラスって何だ?」
「特待クラスらしいぞ」
「成績上位しか入れないって聞いた」
魔力文字がゆっくりと浮かび上がる。
Sクラス
アルマ・アルカディア
キース・ヴァレンタイン
エリシア・ルクス
他数名
その名前を見た瞬間。
「え?」
キースは固まった。
「……え?」
もう一度見る。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!??」
周囲の新入生たちが一斉に振り返る。
「な、なんで俺がSクラス!?」
慌てて掲示板を確認する。
実技順位:2位
魔力適性:特A
複合属性:光・闇
「……あ」
思い出した。
(俺……二属性だった……)
完全に忘れていた事実に、キースは頭を抱える。
その隣で、アルマは掲示板を一瞥しただけだった。
「……当然の結果だな」
「いや当然って顔してるけど王子様は全分野1位だったでしょ!?」
「だからどうした」
「どうしたじゃないよ!!」
騒ぐキースを、アルマは冷めた目で見ている。
その様子を、少し離れた場所からエリシアが見ていた。
「……Sクラス」
彼女は静かに呟く。
(やっぱり……)
(物語と違う)
原作では――
キースはアカデミーに来ない。
だから。
この状況は、すでに“ズレている”。
エリシアは二人の背中を見つめながら、ゆっくりと目を細めた。
その時、掲示板が再び光る。
次に表示されたのは――
寮割り。
「お、寮か」
「ラザリオンは全寮制だからな」
「男子寮と女子寮に分かれてるらしいぞ」
その言葉を聞いた瞬間。
キースの肩から力が抜けた。
「……よかったぁぁぁ……」
思わず本音が漏れる。
アルマがちらりと見る。
「何がだ」
「いや、だってさ」
キースはひそひそ声で言う。
「ヒロインと同室とかになったら地獄じゃん」
「……は?」
「だって俺、推しと青春したいだけなのに恋愛イベントに巻き込まれるの嫌なんだよ!」
「お前は何を言っている」
キースは掲示板を見上げる。
寮割りは確かに男女で分かれていた。
男子寮。
女子寮。
「よし……!」
キースは拳を握る。
(これで平和に生きられる……)
――だが。
次の瞬間。
掲示板の文字が変わる。
男子寮 Sクラス
部屋番号S-01
アルマ・アルカディア
キース・ヴァレンタイン
「…………」
キースは固まった。
「…………」
もう一度見る。
「…………」
三度見る。
「…………え?」
アルマが横から覗く。
「何を騒いでいる」
「アルマ」
「なんだ」
「これ」
「うん」
「同室なんだけど」
沈黙。
三秒。
キースの脳が理解した。
「ええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
ホール中に絶叫が響いた。
「俺と推しが同室ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!???」
「……うるさい」
「いやうるさくもなるでしょ!?!?」
「毎日同じ部屋!?」
「寝起きアルマ!?」
「尊死する!!!!!!」
アルマは深くため息をついた。
「……面倒だな」
その様子を、少し離れた場所で見ていたエリシアが小さく呟く。
「……同室?」
彼女の知っている物語では。
そんな設定は、存在しない。
(やっぱり……)
(この世界――)
(何かが、変わってる)
エリシアは静かに、二人を見つめていた。
あとがき
第18話を読んでくださりありがとうございました。
クラス分け、そして寮の発表。
新しい学園生活の土台が整いました。
そして――まさかの同室。
キースにとっては夢のような状況ですが、アルマにとっては少し面倒なことになったのかもしれません。
次回はいよいよ寮へ。
二人の同室生活がどうなるのか、ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。
いつも読んでくださりありがとうございます。
またね。




