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0 風に吹かれても



「くるりんぱ!」


 放り投げられた帽子は、彼の頭の上でくるくると回り、まるで魔法のように、元あった場所へと収まるのだった。

 そのとき彼が見せてくれた、はにかむような笑顔を、わたしはけして忘れることはないだろう。

 あの、優しくて、温かくて、少し悲しそうな笑顔は、わたしに何を伝えたかったのだろうか。

 


 彼がこの世界からいなくなった今も、わたしはときどき思い出すのだった。






CHIKUWA IS DEAD!?

ーのぐそドリルと人間失格ー




       

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