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SEX ANDROIDとぼくの100日間  作者: 指江 導一
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第31話「疑念」

三繰は色々ありすぎて気になる花成との接触があまり持てずにいた。

気分を変えようと朝のランニングをするが・・・?

挿絵(By みてみん)

「未来・・・アンドロイド・・・。」


ぱっと起きると、三繰は自分の家の天井を布団から眺めた。




「あっ」


自分が寝言で昨日のことを言っていたことに気がつき、一人で赤くなった。


「花成君・・・」




花成が何か重大なことを隠しているのは間違いなかった。




それは花成の実家、翠石峰家で母こそ違うものの実の姉と結婚させられるかどうかの騒ぎよりも前、海での出来事を思い出していた。


そう、キュウカといういわゆる黒ギャルと花成が話していたのだ。




キュウカのことを花成はセ・・・アンドロイドと言っていた。


セが何を言っていたのか分からないがアンドロイドとは確かに言っていたが、どういうことなのだろうか。




しかし、それが何なのかはまだぼんやりとしか思い当たらず、枕をぎゅっと抱いて縮こまった。




三繰はいつからか花成のことが気になっていた。




今に始まったわけではなく、一緒にバイトをしているうちに素直だがどこか陰のある彼のことを知りたいと思うようになっていた。




バイト中、花成と目が目が合うだけでソワソワ、ドキドキするようになっていた。




通やニレイ、ライサと共にいろいろなところに出かけるようになってからはより深く花成のことを知ることができ、


だが同時に本当に知りたい1番深い部分にはいつまで経っても届かないような気がしていた。




花成が隠しているそれはもともと、いや、おそらくだが翠石峰家のことだったのだろう。実家の話を聞いたことは無かった。


だが、翠石峰家のことが明らかになり、解決した今、さらに深い隠し事があったことを感じていた。




そう、それは間違いなくニレイちゃんが関係しているはずだった。


いや、もしかするとナナミクやキュウカも。




モヤモヤとした頭をハッキリさせるためにがばっと起き上がり、服を着替え、朝の身支度を手早く行った。


「あれ、どこ行くのー?」


「ちょっと走ってくる!」


母の声を背中に受けながら玄関を飛び出た。




今でこそ帰宅部でバイトまみれだが中学の時は陸上部だった三繰は走るのが好きだった。


たまにモヤモヤした時はこうして朝軽く走るようにしているのだった。




とはいってもちゃんとしたジョギングではなく本当に軽く走って目を覚ますくらいで10分、20分程度だった。


そうすることで頭の中がすっきりとし、元気な三繰に戻るのだった。




しかし、この日はなかなかモヤモヤが晴れることは無かった。


気づけば、駅の反対側の小高い丘にある大きめの公園についていた。






「ふぅ・・・」


今日ははやる気持ちがのってしまったのか、思ったよりも、とばしてしまったらしい。


朝の軽いジョギングでは汗をかくほどではないが、今日は額にじとっと水分が浮いていた。




汗を手の甲で軽く拭うといつもはこの時間は人のいない丘に誰か立っているのが見えた。




「あれ?三繰先輩?」


その声は聞き慣れた、そして聞きたいと思っていた花成の声だった。




「え、花成・・・君?」


ドキとしながら声のほうへ歩いていくと、先程は逆光で見えなかったが立っていたのは花成だったと改めて認識できた。




「私、ここにはよく来るんだけど、どうしたの?珍しいね。」


「ああ。ちょっと最近。色々とごたごたがあって頭の中がモヤモヤとしていたので。」


同じだ。


三繰はその程度のことでも少し嬉しくなってしまっていた。




「へ、へー。どんなこと?」


三繰は普段あまりしないのだが、探りを入れてみた。




「最近、夏休みになって親戚が遊びに来たりとか・・・あ!


そういえば、キュウカの言ってたこと本気にしないでください!こ、子供のころの約束・・・というか。」


海に行った日、家に帰ったあと花成は未来の話はNGとし、キュウカが将来を約束しているというのは子供の頃の親戚の子供としての約束、ということになった。




「え、そうなんだ・・・。」


三繰はホッとした気持ちになった。




「まぁ、他にも色々と悩みどころはあるんですけど・・・。」


チラと三繰を見た。




今、花成の家にはセックスアンドロイドが3人もいる状態で、その状況がバレた時どう繕うかも悩みの種だったし、なにより人が増えたことで普通に家が狭く感じていた。




ナナミク以外の二人は全裸でも気にせず歩いてしまうものだから、少しエッチなハプニングも起きやすかったので色々とどうしようと考えあぐねていた。




ただ、1番の悩みは夏休みももう終わる頃なのに三繰との関係性が一向に進んでいないことだ。






「そっか、じゃあ、落ち着いたらまた教えてね。」


聞くチャンスだったのにさらりと流してしまった。


三繰はこういうとき一歩踏み出せない自分のことがイヤになった。




「う、うん。そうします。」


「そういえば、言わなきゃいけないことがあったんだった。」


三繰は思い出したように言ったが実は前々から言うタイミングを見計らっていたのだった。




「え?なんですか?」


「実は私、バイト辞めようと思うんだ。」


ざぁ、と秋の空気を含んだ風が公園の木々を揺らした。




それは三繰と花成の唯一の繋がりを絶つものだった。

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