10ともだち
「すいませんでした」
三上は素直に反省する。そうしているうちに輸送班が駆け付けに来た。急いで白子は運ばれていく。その様子をミコトは目を細めて見ていた。
「白子さん、治ったら一緒に捜査官として共にパラジットを救いましょう」
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二日後、刑務所の化学医療班班長の鰐島藤次郎から連絡が来た。
『育白子はなんとか一命はとりとめたよ、今治療中だ。あとは刑務所で安静にしてもらうこったな』
その言葉にミコトは安堵した。三上も下浦もホッとする。
『時間はそうかからんよ、治ったらまた捜査官目指して勉強するそうだ。じゃそーゆうことでおつかれさん』
プツッと連絡が切れると、ミコトは携帯を耳から離した。
「白子さん無事でよかったです!」
三上はまたいつものようなテンションでガッツポーズをとった。あんなに追い込んだ張本人がこの様子なので今日もミコトは三上にムカついていた。しかし三上はそれにまだ気づいていないようである。
「それにしても、神威にそんな関係の女性がいたなんて気づかなかったぞ」
下浦はにやにやと笑いながら言う。ミコトは少し顔を赤くした。
「隠していたわけではないんですよ、きっとそろそろ保護されると思っていたのでいずれ言おうとは思ってたんですけどなかなか切り出せなくて」
「で!先輩は白子さんのことどう思っているんですか!?」
「なんでそーいう話になるんですかね」
三上には冷たい視線と声で返すミコト。三上は「またまた」と笑った。
「僕は最初は敵だって思いながら戦っていたので、気づかなかったですけど、彼女可愛かったですもん。いつ入社するんですかね、討伐班になるって言ってましたもんね」
「まあ、いつまでも僕は待ちますよ」
ミコトは白子が勉強の時にいつも身に着けていた髪留めを手に持って見つめた。脳裏には彼女の笑顔が映る。
一話完
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