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神は何を思う?  作者: 桜花蒼衣
始まりは3歳の誕生日
2/13

出会い

4/11タイトル及び話統合

 グレンが響だということに気づいたのは3歳の誕生日を迎える少し前のことだった。

 何がきっかけなのかはわからないが、ふと自分の前世を思い出したのだ。


 前世、大神響は、平凡で非凡な高校生だった。まあまあの容姿、凄まじい運動神経、素晴らしい頭脳。

 だが、響は、独りだった。

 両親は揃っていたが、彼らは響に無関心だった。どれだけ賞を取っても、模試で1番になっても、関心を全然向けなかった。学校の友達は、勉強にしか興味がなくそこでも独りだった。

 そして、学校からの帰り道。道路に飛び出してきた少年を助けて響は死んだ。


 そして今、グレン・アーダルベルト=フェルトとして生きている。

 男から女になったのは誰の差し金かは知らないが。



 とても晴れた日だった。庭で遊んでいたグレンは、兄に呼ばれて振り向いた。

「ユーリにいさま? な~に?」

 響の記憶を持つが、肉体的には2歳のグレンは行動も幼くなっている。響は、その口調に内心笑いながらも嬉しくて仕方なかった。

 響の時には感じなかった愛情を感じ、とても充実した日々を送っていた。

「お客様だよ」

 手を差し延べる兄にグレンは飛びついた。

 3歳上の兄、ユーリは、黒髪黒目で母と良く似ていた。

 魔力の強いとされる黒を身に纏うその姿は、国中で評判になっている。自分と同じ色をしている優しい兄は、グレンにとっても誇らしいことだった。

「おきゃくさまってだれ?」

「グレンも、初めてだね。アレキサンドル・イーガ=ツェリ。父さんのお友達らしいよ」

 父のお友達という言葉にワクワクしながらグレンは抱かれていた。

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