1/13
プロローグ
初投稿です。優しい目で見てください。
かすかな光に目を開けるとそこは闇の中だった。小さな光が俺の存在を気付かせる。
ああ、確か子供を助けようと、車の前に飛び込んで……。
俺は死んだのか。
『大神響家族が欲しいか?』
闇の中で声が響いた。
「欲しい」
俺は頷いた。
『この世界を棄ててもか』
この世界?
今だかつて、この世界が俺に何かしてくれたか?
俺は、家族が欲しい。
俺を愛してくれる家族が。
だから、俺は頷いた。
「ああ、俺はこの世界を捨てる」
光は消え、完全な闇が広がった。