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午前二時、雲に揺られて

作者: 菜の花


午前2時を回っても

眠りにつけないまま

布団のなかで目を開いていた

ゆっくりと抜け出して

窓を開ける


もう少しで届きそうな月に

やさしく手を伸ばす

触れることはできなかったけれど

代わりに

近くの雲が飛んできた


乗っていいよと言うように

ぼくの目の前で止まったのは

ふわふわの雲

羊のようなそれに

おそるおそる足をかける


雲はぼくをやさしく受け止めて

月の映える空へと

浮かんでゆく


街の灯りが

いつも空で輝いている

星のように見えた

結んだら何かできそうだ

適当に街の星を結んで

できたのは雲だった


街灯は

少しずつ消え始め

人々が眠りについたのだと

空からでもわかる


空を見上げた

あそこできらめく星は

あんなふうに

全て消えてしまうことは

ないんだろうな


でももしも

消えてしまうのなら

今まで灯りをありがとうって

見えなくなった星に

伝えることにしよう


ふわふわの雲に揺られて

ねむけがやってくる

布団みたいだ

冷たい空気を忘れるくらい

あたたかい

ぼくはゆっくりと

ねむりについた


まぶたを持ち上げる

目に入ったのは白い天井

布団から急いで抜け出して

窓を開ける


快晴がぼくを照らしていて

月も星もふわふわの雲も

どこにも見当たらない


けれど

ゆらゆらと揺れるような

感覚がまだここに残っていた


手を伸ばしても

きっと届かない

ぼくは見えない雲を目指して

今日を生きてゆくんだ

ご覧いただきありがとうございました。


雲を目指して、生きてゆく。


誰かに届きますように。

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― 新着の感想 ―
 冴ゆる月 心は雲と周遊す  目覚め手伸ばす 白い天井  短歌にするとこんな感じかな?  何でもこんな風に圧縮してしまう私には、表現を広げる詩というものは苦手。内省的な性格が出てますよねぇ。  それ…
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