文脈の解明
たからしまのちズ
ななつのこたち ひとつのこ
しまのなかに ひとつのこ
いちねんにつき ひとつのこ
ふちまでいって およぎましょ
しままでおよいであがりましょ
あがればしまのこのたから
「”題名”だけ考えても意味が無いから、今度は文章の方を考えようか」とシマオが話を進める。「じゃあ、まず”ななつのこたち ひとつのこ”だね」と玲也が言うと「七つの子って、なんか歌で聞いたことがあるな」とフジショーが感想を言う。「問題は、”ななつのこ”っていうのが7人の子なのか、7歳の子なのか、ってところだと思う」とシマオが言うと、「年齢だとしたら”ひとつのこ”は1歳の子って意味になるよね?」玲也が付け加える。「七五三ってわけでもなさそうだし、それじゃわけわかんねーな」と感想を述べるフジショー。
「それに”しまのなかに ひとつのこ”との関係が判らないね」と玲也が被せる。「”ひとつのこ”が1人の子って意味ならわかりやすいな」と言うフジショーに「それもそうだね」と応えるシマオ。続けて、「つまり、7人の子供と1人の子供がいて。さらに、島の中にも1人の子がいるってことかな?」と言いつつそれを落書き帳に記述していく。「人間なら”ひとり””ふたり”っていうはずだけど、人形なら”ひとつ””ふたつ”って数えるしね」と玲也が言うと、他の2人は「それだ!」と声を上げる。
「じゃあさ、”しまのなかに ひとつのこ”って、どういう意味だ?」とフジショーが問題提起し、さらに「最初に7個の人形と1個の人形、その次が島の中の1個の人形?」と最後は疑問形になった。「そこなんだよね、脈絡が無い」とシマオがぼやく。「みゃくらく?」と他の2人。「”みゃくらく”っていうのは、文章の前後のつじつまが合うかどうかって意味だよ」と教えるシマオ先生。流石である。
「”ななつのこ”は元から居て、”ひとつのこ”が後から来たってことかな?」と玲也が仮説を立てた。「でも、その次では”しまのなかに ひとつのこ”だよ?」とシマオが疑問を述べると、「実は全部関係ないんじゃないの?」とフジショーが今までの話をひっくり返す。「「あー」」他の2人は虚を突かれて、むしろ感心する。「確かにそうだね、一枚の紙に書かれているからと言って、書いてあることが全部関係があるとは限らないよね」と納得するシマオ。話は振出しに戻った。




