怪文書
『たからしまのちズ』と文頭に大きく書かれていて、まるでその文書の題名のようだった。
その下には意味不明な文章が書かれていた。
フジショーは「これ、絶対宝の地図だぜ!俺たち3人で見つけようよ!」とワクワクした様子で息巻いた。それに対し、いつも陰気で冷静なシマオが「そんなわけないじゃん、しかも、わけわかんないことが書いてあるし、絶対変だよ」と至極真っ当な意見を返す。とはいえ、負けん気が強くなぞなぞについては一家言ある少年だ、彼の頭脳は今この時もこの文章の意味を解読しようと回転していることだろう。
2人ともかなり乗り気のようだし、玲也も興がのってきたので「お宝って、グリコのおまけよりも良いもんなのかな?」と口を出した。すると、フジショーがやれやれと言った様子で「おいおい、お前どんだけ貧乏なんだよ、グリコのおまけとかケチ臭いこと言ってさぁ」とからかうと、「おそらく、誰かのいたずらだろうからその程度のもんしか期待できないと思うよ、これが本当に宝の地図だとしたら、ね。」とシマオがたしなめる。
この3人組の中で一番頭が切れるのがこのシマオだ、ちなみに、シマオの両親はシマノ美容室のオーナーと女店長だ。この団地唯一の美容院なのでそこそこ顔が広いし、シマオも団地の人たちによく知られている存在だ。性格に難があるのであまり友達はいないが、彼とは幼稚園時代からの付き合いである玲也とフジショーはその辺のところを気にするようなことはない。




