エリザベーナ様は伯爵様のお相手?
伯爵家のお嬢様の部屋に嵐を起して、エリザベーナ様はいなくなった。他人の家であのような態度は、私の知りえる貴族令嬢ではない。お嬢様の様子では、何度も繰り返されているようだ。
平民のダリアには仕方ないが、お嬢様は貴族格上のお嬢様。まして義母になるなら、もう少し良い関係を結んで欲しい。伯爵が愛する娘、お嬢様を無視するのは良い策でないのに。
今日は、伯爵様がいない。執事の声も困惑しているようだった。いくら説明しても聞く耳が無い。ダリアは伯爵家を訪問の際は、迷惑が掛からないように、服装やマナーには気を付けている。一目見ただけで平民とはわからないと思う。つまり、今日私が訪問することも、伯爵の不在も知っていて、エリザベーナは伯爵家に来た。
ハンナが情報を流している。なぜ?平民の服屋など気に留める価値などない。それでも牽制するのはまだ伯爵の心をつかんでいない。
お嬢様が病気で旦那様が心痛めている。医師や介護人紹介するほどエリザベーナ様は、お嬢様?旦那様?に気配りしている? 亡き奥様の親友? 本当に? 亡き奥様にあとを託された? この人に? ありえないわ~。
お嬢様が懐かない。懐かないよね。病人の見舞いに厚化粧に香水の強い匂い。これから夜会かと思える服装、伯爵様の好みではない。 旦那様との結婚が進まない原因なに?そこで、出入りしている女を自分の目で確かめに来たというところか。ダリアは話を聞きながら思案した。
「わたくし、エリザベーナ様の所に行ってまいります」
ハンナはお嬢様をほって部屋を出ていく。びっくりだわ!呆れてもう一人の侍女を見る。
「ハンナは伯爵様に雇われているのに、エリザベーナ様の所にすぐ行ってしまうの」
困り顔の侍女。それに反して、布団から顔を出したお嬢様は嫌そうな顔で話す。
「ハンナは居なくていい。いつも苦いお薬飲ませるから」
「お嬢様、お医者様から出されたお薬だから仕方ないです。ハンナが悪いわけでないです」
「ハンナの薬が一番苦い。他の人の時は少し苦いだけだもの。それに甘い飴くれないし・・・」
ぽつぽつとお嬢様は、ぬいぐるみのリリを抱きしめながら話す。やっと旦那様が帰宅した様子。エリザベーナ様の華やいだ高い声が聞こえる。しばらくして、 ダリアは静かに伯爵家を辞した。
これで、伯爵家に行くことはないかと思っていた。執事が手紙を届けに来た。お嬢様が体調を崩しています。ダリア様に会いたいと申していますと伝えてきた。手紙には、寝衣のお礼と感謝が書かれていた。エリザベーナは、亡き妻の友人だと言って押しかけてきているがベッツイナーの母になることはない。気にせず、伯爵家に訪れてもらいたいと書かれていた。
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