ダリア生活の糧を見つける
近所のトーマス夫妻とも仲良くなり、近所の野菜や果物を売る店とも顔見知りになった。貴族の娘が離婚して転居では噂がうるさい。
夫が行商中に事故で亡くなり未亡人になった。両親と暮らすために引っ越してきた。筋書きを作る。
魔物がいる、盗賊もいる、街を渡り歩く行商人には危険が身近な世界。ダリアにとって未亡人も離縁による独り身もどうでもいい。
トーマス夫妻の10歳の娘リリアが神殿の儀式に着てくワンピースをダリアにお願いしたいと言ってきた。ダリアの作るレースの付いたワンピースは、少し大人びたい女の子にはとても素敵に見えた。
庶民は家で手作りの服を着るのが当たり前だった。服を買うということは庶民ではめったにない。富裕層だけ。服はあくまでオーダーメードであって既製服の概念がない。お店に見本は置いてあるが、それをそのまま売ることはない。
リリアは、母親の作った白いワンピースは気に入っている。初めてのおさがりでない服。でももう少し女の子らしくしたかった。
ダリアは、リリアの母が作った白いワンピースにピンクのリボンを沢山作ってレースと共に飾り付けた。それに共色のレースとリボンを合わせた髪飾りを作った。
リリアが試着したらとても可愛い。二つに分けた髪を高い位置でひもで縛り髪飾りを飾った。少し癖のある髪の毛先がくるんとカールして可愛さを増した。 数日後リリアの洋服が神殿に来た子供達や親御さんの目に留まる。ダリアが作ってくれたとリリアが話したことから、依頼が舞い込んできた。
街の服屋で服を作れば高額で庶民には手が出せない。手持ちの服のリメイクなら安い。安い仕事をしてくれる服屋はない。
ダリアは自分が持って出た服や古着のドレスを買い取り服を解く。そしてばらばらになった布やレースに「きれいになれ」を掛ける。多くのリメイク材料が手に入った。
高位貴族ほど同じドレスを社交場に着ていかない。だから貴族のドレスは新しいドレスを買うために隠れて売り払われている。そのまま売り出したら顧客をなくすので格下のドレスに作り直す。それを繰り返した最後の服がダリアのもとに集まる。
よれよれになった物も「きれいにな~れ」でパリッとした新品のようになる。ドレス丸ごとに「きれいにな~れ」は出来ない。意識失って倒れた。実験済みだ。
自宅で頼まれた服を子供と相談して作っていく。女の子にとってあこがれの服になる。ダリアにとって楽しい仕事が迷い込んできた。
静かな一人暮らしから 洋服屋ダリアの開業で忙しい生活に変わった。
誤字脱字報告ありがとうございます
2024年5月修正




