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【完結】ネガティブ令嬢、今世こそ自分を愛します!  作者: らしか
第3章

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パーティー②

招待客全員との挨拶を終え、私たちはしばしの休憩を取ることにした。もう昼を過ぎているというのに、まともな食事をとっていないので今にもお腹がなってしまいそうだ。


「はい、ララが好きなものとってきたよ」

「ありがとうございます。さすがセレン様、私の好みはバッチリ把握されてますね」

「当たり前でしょう?もう何年ララの隣にいると思っているの?」

「ふふっ、確かにそうですね」

トマトとレタスのサラダ、卵のサンドイッチ、そしてタルトタタン。


「うんっ、いつも通り良い焼き加減ですわ」

「よかった。ララが褒めてくれるなら大丈夫だね」

昨日、半日かけてセレン様が焼いてくださったスイーツたち。新郎新婦席からも、そのスイーツを美味しそうに食べている人たちの笑顔が見える。誓いの言葉を決めた日、思いつきでセレン様にお願いしてみたが、こうして形になると言ってみてよかったと思う。今はまだ難しくても、いつかセレン様の趣味、才能が認められる日が来ると信じて。




「皆様、お待たせいたしました」

「いいえ、主役は忙しいわね」

会場前方、いつもの3人が集まっているテーブルについた。幼い頃に比べると随分社交には慣れてきたつもりだけれど、やはりこの3人と一緒に過ごす時間が1番楽しくて落ち着く。


「おふたりとも、とても素敵な式でしたね。憧れますわ〜!」

「ありがとうございます。ジニア様にそう言っていただけると嬉しいですわ。ルアーラ様との式も楽しみにしておきますね」

「うっ、はい…」

耳まで真っ赤に染め、恥ずかしそうに両手で頬を覆うジニア様。以前なら見られなかった表情だ。ルアーラ様と婚約をされてから、より感情表現が豊かになり、可愛らしい、という言葉が似合う女性になった。


「それはそうと、聞きたいことがたくさんあるのよ。あのドレス、どうして真っ白にしたのかしら?」

「私も気になっていたんです!クララベル様なら赤色になさると思っていましたのに」

「私もです!」

3人とも、興味津々といった様子。確かにこの国ではそもそも白のドレス自体が珍しいし、結婚式では相手の髪や瞳の色をドレスとして纏うことが多い。そのため、私の場合は黒か赤だと思われていたのだ。


ひとつひとつ、丁寧に説明した。遠い東国の文化であること、白いドレスが持つ意味、憧れを。


「遠い東国というと…カルセドニー王国でしょうか?」

「いえ、もっと遠い、東の果ての国だと聞きましたわ」

「『あなた色に染まります』という意味も素敵ね。クララベルらしいわ」

「カートレッタ様が色を揃えておられたのが、より良さを引き立てていましたね」

セレン様は私が赤のドレスを身につけることを喜ばれるので、この白いドレスの意味にぴったりだと思って選んだのだ。彼がお義母様からどこまで聞いたのかは分からないけれど、なんとなく、意味を知って色を揃えてくださった気がする。


「これは流行待ったなしですわ!」

「えぇ、少なくとも数年以内に式を挙げる夫婦は憧れるでしょうね」

社交界の流行に人一倍敏感なジニア様がそう言うのなら、きっとそうなるのだろう。色のないドレスなんて、と言われるかと思っていたが、少なくとも周りの友人たちには好評で良かった。





「お久しぶりです!」

「久しぶりね!来てくれてありがとう」

数ヶ月ぶりに会ったアドベイラ。仕事の関係で1度会いはしたが、ゆっくり話す時間はなかったので今日この場に来てくれて嬉しい。


「緊張して心臓が爆発しそうでした!!」

「貴族様のパーティーなんて初めて来ました…」

「ジュリオさんもルードラさんも、そんなに畏まらなくて大丈夫ですからね。せっかくなので3人にもお祝いしてほしいなと思った私たちの勝手な願いですし」

「そうだね、間違いない。3人が何か気負う必要はないよ」

時間という点ではカロリーナ様たちよりも長く関わったSクラスの3人。私にとって3人は、初めてできた友達であり、心を許せる数少ない仲間なのだ。そんな人たちに無理はさせたくない。



「ララ様はお仕事いかがですか?お忙しい、というのは重々承知ですが…」

「そうね、最近は少しずつ慣れてきてやりがいも感じているわ。陛下から承った『教育改革大作戦』の全国化も、少しずつ進んでいるし…」

「1課は相変わらず大変そうですねぇ…」

まだ王宮文官を志す前に、国王陛下と契約を交わした平民教育の全国化計画。最初は、既に体制の整っているロザリンド領とカートレッタ領に志望者を集め、基礎的な方針ややり方を教えていった。そしてある程度育った段階で、各校に派遣した。結果、現在は全国の主要都市には学校が出来始めている。私が数年をかけてロザリンド領で行ってきたことが、国王陛下に認められてこうして広がっているのだ。


「これから先はお互いに立場もできてきて忙しくなるでしょうし…」

「次に5人で集まれるのは2人の結婚式でしょうか」

「えぇ、きっとそうなりますわ」

当の2人は少し頬を染め、見つめあってふふっと笑い合った。

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