表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/37

最終話 これからも

「貴様! アレスト教の! 私の結界を破るだと!?」

「断絶結界なんて中々高度な術を使うのね。私でも使えないわよ。まあ、私は結界破壊の方が得意だから壊す事は出来たけどね」


 窮地に追い込まれた状況で、イリーナそしてリリスが救出にやってきた。


「さ、早く行くわよリスト。その女に止めを刺している時間はないわ」

「あ、ああ」


 俺はミリアを担いで逃げ始める。

 リリスもイリーナを担いで、その場から逃げ始めた。


「待て!」


 ミエは再び断絶結界を張るが、範囲外に出たため、事なきをえた。


「どうしてここが分かった」


 走りながら、イリーナに尋ねる。


「ロブの守護騎士としての特殊スキルは、探査系なのよ。彼があなたの居場所を突き止めて、私たちが救助しに来たってわけ」


 ロブにそんな能力があったのか。知らなかった。


「とにかくすぐ逃げるわよ。ほかの守護騎士と聖女に見つかれば、厄介だからね」


 それからは無駄口を叩かず、一心不乱に逃げ続けた。


 そして建物から出る。


 魔法陣が地面に書いてあった。


「あれに乗って。大聖堂へ帰還できるわ」

「分かった」


 俺は魔法陣に乗る。

 イリーナが何か唱えると、魔法陣が強い光を放ち、俺たちは大聖堂へと転送された。


 一時はどうなるかと思ったが、何とかミリアの守護騎士を辞めることなく、逃げ切ることに成功した。



 ○


「あの、リストさん」


 大聖堂に帰り、一息ついてたとき、ミリアが不安げな表情で話しかけてきた。


「どうした? もう危機は去ったぞ。何でそんなに暗い表情をしているんだ?」


 俺は尋ねる。


 ミリアはしばらく黙って、


「リストさん……私、本当にリストさんと一緒にいていいのでしょうか? あの時、守護騎士を辞めていたほうが、リストさんにとってはいい事だったのではないでしょうか?」

「何だ。そんな事を考えていたのか」


 俺はミリアの頭に手を乗せて、軽く撫でる。


「いい事に決まっているさ」

「でも……これからも、私を守るために危険な目に遭うかもしれないじゃないですよ」

「俺は元から危険な生き方をしていた男だ。あんまり変わらねーよ。それに危険だったとしても、もうどうしようもねーさ」


 ミリアは首を傾げ、


「何がどうしようもないんですか?」


 と尋ねてきた。


「ミリアを失いたくないと思ったってことだ。仮にどんな危険でも、お前を傷つけようとしてくる奴や、奪おうとしてくる奴は命を賭けてでも守る。ミリアが俺が邪魔になってやめろと命令でもしない限り、死ぬまでお前を俺は守る」

「……リストさん」


 ミリアは感極まったのか、目から涙を流す。

 彼女は涙を拭い、微笑みながら、


「邪魔なんてとんでもないです。これから一生わたしといてください。約束ですよ」


 そう言った。


「ああ約束だ」


 俺は力強く、返事をした。


 これからどんな困難があっても、このミリアを守りたいという強い気持ちがあれば、乗り越えられる。俺はそう感じた。


完結しました! ここまで読んでくださった読者の方々、本当にありがとうございます!


【お知らせ】

新作、『魔法学園の劣等生~転生した最強賢者の学園無双~』を投稿しております。

興味ある方、下にあるリンクから作品ページまでいけますので、ぜひ読んでみてください。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓ブログ始めました! オリジナル作品を掲載していますので、ぜひ訪れて読んでみて下さい!
WEB小説ニュース!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ