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拝啓、神様。 転生場所間違えたでしょ。  作者: 熊ごろう
森の賢人

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「88話」


「準備出来たみたいニャ。 合流するニャー」


お、タマさんがちゃんと気が付いたぽい。

皆でこっちに向かってきてるね。


んじゃ根っこは引っ込めてっと。


「ウッド、準備出来たんだって?」


「あ、ゴリさんこれどうぞ食ってください。 皆さんの分もありますんで、どうぞ」


ゴリさんが来たので早速とばかりにもぎたての桃を渡す俺。

受け取ったゴリさんは一瞬間怪訝な表情を浮かべていたけど、すぐにあっ……て感じで何かを察した風になっていた。


モンスターから吸いまくってたし、まあ察するよねー……モンスターを生け贄にして作った果物……冷静に考えると結構えぐいぞ!


「タマの分はどうしたニャー?」


「もちろんあるよー。 はい」


「ニャ」


ばっちり用意してますとも。

渡した流れで頭なでなでしてやったぜ。ふふふ。 手に風穴空いたけどなぁっ!


「さっき吸ったやつ……これを作るためか」


「なのです。 あ、味は良いのでご安心くだせえ」


「……おう」


確かめるように話すゴリさんにそうだと応える。

味は良いと言ってみたがゴリさんの表情は複雑だ。

モンスターを生け贄に作ったこの果物が普通の果物な訳は無い、きっと何かしらの効果があるのだと……でもだからと言ってはいそうですか、と食う気にもなれないと。


まあ、気持ちは分からんでもない、ようは原材料がそこらに転がっている萎びたモンスター達ってことだからねえ。


この分じゃ他の人達も食べるの躊躇しちゃう? それってちと不味いなー……。


「んっまー! え、なにこれすっごい美味しいよー!」


「うおおおおおぉぉぉぉぉ」


「! !!?」


あ、全然そんなことなかった。

皆一切躊躇うことなく食べましたわ。


「……そこまで反応されるとかえって怖いんだが」


ゴリさんちょっとしょんぼりしてるじゃないかい。


まあ、他の人の様子をみてゴリさんも覚悟を決めたらしい。

がぶぅっと桃にかじりついた。 あ、水分多いから気を付けてね?


「うめえ……」


そうでしょうとも。

味もむっちゃ美味いからね! あ、もちろん効果の程だってすごいのですよ?


ほら、ゴリさんの体もだんだんむっきむき……あ、あれ?


「か、かかか……ゴ、ゴリさん髪が……」


ゴリさんの坊主頭がふさふさになっておるぞ!?


てか、なんでアフロのままなんだよぉっ!?

やばい、このままゴリさんの髪型がアフロで固定されたら俺の責任になってしまう……!?


は、禿げて! ゴリさん今すぐ禿げてぇっ!


「あ? ……あ゛あ゛ぁ!?」


ああっ、ゴリさんがアフロに気付いてしまった……あかん。


「髪が伸びてるし、まじ受けるー」


「毛生えの効果があるのかこれ……欲しがる奴相当いるぞ」


「あらあらまあ……? 二人とも体格変わってませんか?」


「む……うおっなんだこりゃ!」


……あれ?

アフロはスルー?


意外とアフロって普通の髪型なのか……いや、そんなことはないか。 だってギルドで皆笑いこらえていたし……ま、まあとにかく助かったぽいしよしとしよう! ゴリさんには後で髪の毛まっすぐになる果物でもあげよう……出来るか知らないけど。


「……10ぐらい補正つくニャー」


タマさんあまり髪の毛じろじろ見るんじゃありません。

目線が上にいってますぞ。


「反則だろ……だが、ありがたい。 これなら取り巻き居ようが問題なく指導者やれる」


にぃっと凄味のある笑みを浮かべるゴリさん。

やる気満々ですなあ。 そのまま全部倒してくれても良いのよ? 俺、遠くで応援しますんで。


「ニャ。 他の連中に取られないうちに狩るニャ。 皆うずうずしてるニャー」


「っと、いけねえ……よっし、いくぞお前ら!」


「……ウッドもいくニャ」


「はひ」


ばれたか。

こっそり遠くに行く作戦は失敗したらしい……。


鉄竜かー……あれ自体も強そうなんだけど、たどり着くまでも大変そうなんだよねえ。

あいつの回りに居るのって下層の連中ばっかだし。


「少し手伝うニャ。 周りの敵はタマが何とかするからウッドは鉄竜に集中するニャー」


「あ、本当? 助かるよー」


おう……さすがタマさん頼りになるぅ。

勢い余って全部倒してもええんじゃよ?


「んじゃ、道はあけるから頑張るニャー」


そう言うとタマさんはちょいと長めの詠唱をして……魔法を放った。


今まで見た中で一番ど派手な魔法だったと思う。

タマさんの魔法って強いんだけど派手なエフェクトは無い、そんなイメージだったんだけど……なんだろう、球体の雷が落ちてきた? たぶんそれが一番表現としてあっているかな。


おっそろしい爆音と閃光が走ったかと思うと目の前にいた敵がごそっと消え失せた。 死体も残ってない、マジやばい。


「おー……敵がごりって減った」


「じゃ、頑張れニャー」


タマさんは魔法をぶっ放して満足したのか俺からトコトコ離れていく。 遠くで見学するつもりなのかな。


てかね……すっかり見晴らし良くなっちゃってもう。

ほら鉄竜の姿ばっちり見えてるじゃないの。

……しかも。


「……うわ、目があったし。 なんで俺のこと見るかなー、普通見るならタマさんじゃん」


なんか俺の方じっと見つめてるの。

タマさん以外はお断りなんですよ? ごめんなさいね。

てかあの魔法使ったのタマさんなんだからタマさん見てねっ!



まったく……そんなお口開けても果物はあげませんよ? ……あ、なんか光って……。


「え゛っ」


口開けたなーと思ったら、鉄竜の口からなんかすっごい火がぼふぉぉぉおって出て来た! これブレスじゃん!


普通ブレスって吐くとき溜めモーションとかあるんじゃないの!?

あんな口開けた瞬間吐くとかおかしいよ!


「ちょ……避け……むりっ!?」


しかも一直線じゃなくて結構広範囲に広がるタイプだこれ!

あかん、初動遅れて回避が……!?


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