女
翌朝
李は街を出発した。
張は既に古城に戻っていた。
そこへ関達が帰って来た。
「成功しました」関は武王に報告した。
「でかしたぞ」武王が言った。
「街の様子はどうだった?」武王は張に聞いた。
「はい。平穏でした」と張は答えた。
「では次に街を支配しよう」と武王は言った。
李は少林寺に着くと愕然とした。
焼け跡の始末をしている僧に「何があったのだ」と聞いた。
「夜、また爆撃されました」と僧は答えた。
「大師は」李が聞いた。
「亡くなりました」
「そうか」李は気を落とした。
李は馬に乗り、街に向かった。
山道を行く途中、女が馬に乗りやって来た。
「すいません。少林寺に行くには、この道で良いでしょうか」女が聞くと「この道ですが少林寺は爆撃にあい、焼け跡になってます」と李は答えた。
「エッ」女はびっくりした表情を見せた。
「少林寺で修行するため、私は来たのですが」女が言うと「私は李英風と言い、少林寺で修行してましたが、焼け跡になって大師も亡くなりました。それで、取り敢えず、街に行く所です」と李は言った。
「私は親の仇を打つため、少林寺で修行しようと思い来ました」女はそう言うと「でも行ってもしょうがないですね」と言い、座り込んだ。
「取り敢えず、街に行きますか、」李が聞くと女は「分かりました。街に行ってみます」と答えた。