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11話

 僕はニュースの紛争を見ていた。人と人が殺しあっている。理由はわからない。でもきっと吸血鬼のせいじゃない。


 僕はレイナが好きだ。僕は朝のニュースを見た後、職場へ向かって、電車に乗った。そして街道を歩き、職場のあるビルに入った。


 職場で仕事を始めた。いろいろやっていた。そしてその日ずっとレイナのことを考えていた。


 仕事終わりに先輩の上司が僕のことを居酒屋に誘った。なので後輩には断りの連絡を入れた。

 

 僕らは冷たい街の中を歩いた。街灯が明るくビル街を照らしている。駅の近くの行きつけの居酒屋に二人で入る。


 店内には僕らのようなスーツを着たサラリーマンが座っている。僕らはカウンター席に並んで座った。


「どう仕事は?」


「慣れてきました」


「最近入った新人は使えねえよなあ」


「本当そうっすね」


「お前はその点優秀だよ」


「そう言ってくれると嬉しいです」


 僕らはビールのジョッキを交わした。


「最近の若い奴は飲みの付き合いも悪いし、煙草なんか吸わねえしな」


「まぁ僕も若いんで、あんまり言えないですけどね」


「気にすんな。人は人。自分は自分だ。別に言論の自由が統制されてるわけじゃないんだぜ。居酒屋はフランスみたいなもんさ。他人に不満がありゃいくらだって言っていい。もちろん影口だろうとな」


「僕はあんまり他人の悪口言わないんですよ」


「そういうやつは苦労するぜ」


 先輩はそう言って、夜の居酒屋の店内で店員に注文した焼き鳥とビールをとてもおいしそうに食べて飲んでいた。


「僕は一人が好きですね。誰にも不満をぶつけられないのが、少し悲しいというか」


「別に俺だっていいぜ。人間みんなそんなものさ。心の内側はナイーブで優しいところだってあるんだよ」


「そうなんですかね?」


「一番よくないのは、自己嫌悪だ」


「わかりますよ。僕にもそういう時期がありました」


 そんな話と仕事の話を二人で深夜までした。なんだか不思議だった。僕はその先輩のことが人として好きだった。なんとなく親近感がわくのだった。そして考えていることもよく似ていた。


 僕らは飲み終えると居酒屋を出て、夜の道を歩き、電車に乗った。先輩と僕は途中の駅で別れた。


 僕は一人電車の中でイヤホンで音楽を聴いていた。とても音楽は素晴らしいと思う。そしてレイナに会いたいと思った。


 どうしてこんなに惹かれているのだろう。理由はわからない。ただレイナのことが好きで仕方ないのだ。そしてそんな僕を愛してほしかった。携帯電話を確認してもレイナから連絡はきていなかった。


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