強い優しい女の子になるのよ
紅月さんが列車を苦手なワケを話します、あの人と面識があったりします
そして相変わらずながら妙な内容になってしまいました許してください
「は? 私が列車が苦手な理由?」
「えぇ、尋常じゃない程に嫌ってましたから。何かあったのかと・・・・」
何かねぇ・・・あったというより巻き込まれた、が正しいわね。
面倒臭いから今教えとこうかしら、またあんなの動かされても困るし。
「教えて欲しけりゃ皆寝静まった頃に私の部屋に来なさい、そしたら教えてあげるわ」
「分かりました」
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時刻は夜中の3時、誰も起きてないわね。
来るとしたらもうすぐかしら、来ない事を祈りたいけどね。
「約束通り来ました、教えてくれますか?」
「聞きたいなら教えるけど、哀れみとか慰めとかそれ系は口に出すんじゃないわよ。・・・・・・そうね、確か六、七年前ぐらいだったと思うわ」
あの時から、変わったのよね・・・
あの事件に巻き込まれて、あの人に出会ったから今の私があるのよね・・・・
ーーーーー
「どこ・・・・ここ?」
「お嬢ちゃん、乗るかい?」
「え・・・」
なに、この人いきなり出てきた・・・・
それに、なんで私駅にいるの。確か部屋で寝てたハズなのに。
「それでは、出発しま〜す。行き先はあの世でございます、皆さん死への旅をご満喫ください」
私乗ってない、動いてない、なのになんで中にいるの・・・・
誰か助けて、こんなの知らない、お母さんもいないのに・・・何も出来ないよ私
「ひ、あんた・・・・人間かい?」
「うん、私はーーって言うの」
「そうかい、まだ若いのに猿夢に捕まるなんて可哀想にねぇ」
「さる・・・ゆめ・・・?」
「そうさ、捕まったら最後。逃げられず、夢の中で死んでしまう最悪の悪夢さ」
嘘、そんな・・・・やだ、死にたくない
起きて、起きてよ!! 死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない起きて起きて起きて起きて起きて起きてオキテオキテオキテオキテオキテオキテオキテオキテ・・・・
ー乗務員に申し上げまぁす、ただいま無駄な努力をしている食料が数名います。今すぐ調理してくださいー
「お嬢ちゃん、楽に死なせてあげるよ・・・」
「いや、やだ・・・・死にたくない、助けて・・・」
「痛みは感じさせてあげないから安心しな・・・」
あぁ、おじさんが持っている大きな包丁を振り上げてる・・・
私、死ぬんだ・・・
まだ、生きたいよ・・・・
まだ、お日様の下にいたいよ・・・
「さよなら、お嬢ちゃん」
「あ・・・・あぁ・・・」
怖さのあまり目を瞑った・・・・・・・あれ、降り下げたのに全然痛みがない。
なんで?・・・・
「大丈夫かぃ・・・・まだあんたは若いんだ、こんなところで死ぬんじゃないよ」
「おばあ・・・ちゃん」
「チッ・・・・先に婆さんから死なすか」
「あ・・・・あぁぁぁあぁぁぁアァァァァァ!!!!」
おばあちゃんの首が・・・・飛んだ、それをおじさんが拾って中身を・・・・
嫌だ、見せないで、お願い、動いて、逃げたいのに・・・・
「お嬢ちゃんももうすぐこうなるよ、ほら刺身の出来上がりだよ」
「いや、見たくない・・・・そんなの、見せないで・・・」
「お嬢ちゃんは活け作りにしてあげるよ、若い子のは人気があるんだ」
来ないで、来ないで、来ないで来ないで来ないで来ないで来ないで、なんで笑顔なの。
なんでそんなに・・・・楽しそうなの。
「乗客はお嬢ちゃんで最後だからね、これで終わりだよ」
「いやあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「伏せて! 邪なるものは神の光もと滅せよ!!」
突然聞こえた声に本能的に従って伏せたら、おじさんが消えた。
なにが起こったの?
「大丈夫・・・・じゃないよね、怖かったでしょ」
「う、うぅ・・・・」
「泣いても良いよ、君は凄く我慢したんだから」
「うぅ・・・・ひぐっ、うぐっ・・・・・・」
「よしよし」
いきなり助けてくれたお姉さんに抱き着いて私は泣いた、溜まってた涙が一気に出るぐらいに。
それから、十分ぐらい経って
「落ち着いた?」
「うん、ありがと。私はーーっていうの」
「ーーちゃんね、私は姫野よ。とりあえず、君をここから出してあげるね」
「出来るの?・・・」
「私は退魔師だから出来るよ、それじゃ目を瞑って・・・・」
ーーーー
「という事があったからよ」
「・・・・・巻き込まれて、人の残酷な殺され方を見たからですか。教えてくれてありがとうございます、では自分はこれで失礼します」
・・・・鉄は部屋から出ていったわね、あれが本当に私が列車に乗れない理由だと信じて。
「嘘つき、続きあるのに言わなかったでしょ」
「コリネちゃんだけが知ってれば良いのよ。私が脱出した後、私と深く関わる人々が巻き込まれて死んで行って・・・・最後には無理矢理目の前で母の調理されていく姿を見せられたなんて言う事はね」
「・・・・・悲しくないの? お姉さんは、姫野お姉さんに助けて貰って妖怪を退治する仕事をする事にして、巫女になって名前も捨てて・・・」
「悲しいわよ、でもね過去と別れなきゃ私は、貴女達を見付けるだけで殺す人物になってたかも知れないの・・・・。これ以上はお話しないからコリネちゃんも寝なさい」
「うん・・・・・」
ごめんねコリネちゃん、貴女にも言ってない理由があるのよ実は。
多分これが、一番私が列車に乗れない理由だと思うわ。
巻き込まれて殺された人達の悲鳴が耳に入って来るの・・・助けて、死にたくない、まだいきたい、そんな言葉がずっと耳に。
そして最後には「お前のせいだ、お前に関わったから死んだんだ」って言われるのよ、だから乗りたくないし乗れないのよ。
車内放送も全てが猿夢の放送に聞こえてくる、幻聴だと分かってても怖い・・・・
「だから、一人でもいられない。臆病で、強がりで、弱さを見せたくなくて、そのくせ何処か支えがなかったら折れやすい。全く、笑えるわよね・・・」
もしこの場に、あの人がいたら「そんなことない」って言うのかしらね。
分かんないわねそんな事、その内会いに行こうかしら。
まぁその内ね、今日はもう寝よう・・・・おやすみ
(紫・・・・貴女は強い優しい、女の子になるのよ)
「お母さん・・・・私、強い優しい女の子になれてる?」
最後の母の言葉を思い出し、眠りに落ちていった。
最後の()の台詞は、お母さんの台詞です
紅月さんが退魔師の役割もやろうとした理由は、昔姫野という人物に助けられ自分も誰かの助けになりたいと思ったからです
まぁ、巫女だからやるのは当たり前なんですけどね・・・・
あと、紅月さんの名前についてはツッコミ不要です!!
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紅月「作者は?」
コリネ「読者の方々に土下座してくるって言って消えた」
紅月「そ、それじゃ何も言うことないから締めるわよ。こんな駄文にここまで付き合ってくれてありがと、また良ければ付き合ってくれると喜ぶわ」
コリネ「そういや、鉄お兄さんがなんかビクビクしてたけどなんでだろ?」