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妻のNTRを許す代わりに俺もNTRをすることにした  作者: 田中 又雄


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18/18

子供と未来

 それから数ヶ月後、凛は無事に出産した。

病院の分娩室から聞こえる凛の叫び声が、俺の胸を締めつけた。


 俺は待合室で好と一緒に待っていた。

好は俺の手を握りしめ、彼女の指が少し震えていた。


 彼女の目が心配そうに俺を見て、唇が薄く引き結ばれていた。


「…大丈夫ですよ。きっと」


 好の声は低く、優しかった。

俺は頷き、待合室の壁に寄りかかった。


 壁の冷たさが体に伝わり、待合室の消毒液の匂いが鼻を突いた。

分娩室のドアが開く音が響き、看護師が俺たちを呼んだ。


「前原さん、おめでとうございます。元気な女の子です」


 俺はゆっくり立ち上がり、好と一緒に分娩室へ向かった。

凛はベッドで横になり、汗だくの顔で微笑んだ。


 彼女の髪が乱れ、目元に涙が浮かんでいた。

腹が少しへこみ、手が赤ん坊を抱いていた。


 赤ん坊は小さな泣き声を上げ、目が少し開いていた。

肌がピンク色で、手足が小さく動いていた。


 俺はベッドに近づき、赤ん坊の顔を見た。

俺の子。

この子は俺の子だ。


 胸の奥が熱くなり、目が潤んだ。

凛が俺を見て、弱々しく言った。


「亮……見て。この子……可愛いよ」


 俺は頷き、赤ん坊の小さな手を触った。

指が柔らかく、温かかった。


 好は凛の横に立ち、赤ん坊を見て微笑んだ。

彼女の目が優しく細くなり、唇が少し震えた。


「凛さん、お疲れ様。本当に……可愛いですね」


 好の声は穏やかで、手が赤ん坊の頰を軽く触った。

この瞬間、3人の絆が少し強くなった気がした。



 ◇


 病院から家に帰ってから、初めての子育てが始まった。

赤ん坊の名前は「莉緒」と決めた。


 莉緒の泣き声が家に響き、俺たちの生活を変えた。


 夜中、莉緒が泣き出すと、3人で交代で抱っこした。

凛はまだ体力が回復していない時は、好がミルクを温め、俺が抱いてあやした。


 莉緒の小さな体が俺の胸に収まり、温かかった。

彼女の目が俺を見て、指が俺の指を握る。


 その感触が、俺の心を溶かした。


「莉緒はパパに似てるね」


 凛が微笑み、俺の横に寄りかかった。

彼女の髪が俺の肩に触れ、匂いが懐かしい。


 好は莉緒のオムツを替え、優しく歌を歌った。

彼女の声が部屋に響き、莉緒の泣き声が止まった。


 子育ての大変さは想像以上だった。

莉緒の夜泣きで眠れない日が続き、俺は仕事でぼんやりした。


 好は莉緒の服を洗い、凛の食事を作った。

彼女の動きが素早く、目が疲れていても微笑んだ。


 ある日、莉緒が熱を出した。

俺は慌てて病院へ連れて行き、3人で待合室で待った。


 莉緒の小さな体が熱く、泣き声が弱々しかった。

凛が莉緒を抱き、涙を浮かべた。


 好が凛の肩をさすり、俺の手を握った。


「大丈夫です。莉緒は強い子ですよ」


 好の声は穏やかで、目が俺をまっすぐ見た。

その夜、莉緒の熱が下がり、3人で安堵した。


 莉緒の寝顔を見て、俺は凛に言った。


「…凛、許すよ」


 凛の目が潤み、俺を抱きしめた。

彼女の体温が温かく、涙が俺の肩に落ちた。


「ありがとう……亮」


 好は俺たちを見て、微笑んだ。

彼女の目が少し寂しげだったが、唇が優しく曲がった。


 それから、俺たちの関係は少しずつ変わった。

凛は積極的になり、夜に俺を誘うようになった。


 彼女の肌が温かく、唇が震えながら俺を求めた。


「亮……愛してる」


 凛の声が耳元で響き、俺の胸が熱くなった。

ある夜、3人で愛し合うこともあった。


 好の体が柔らかく、凛の肌が熱く、俺の心が満たされた。

好の目が俺を見て、唇が震えた。


「亮さん……幸せです」


 凛の指が俺の背中を這い、好の髪が混ざった。

この関係は、周りから見たら歪だ。


 でも、俺たちには心地よかった。

莉緒の笑顔が、俺たちを繋げた。



 ◇


 それから2年後、好が妊娠した。

莉緒は2歳になり、元気に走り回っていた。


 莉緒の茶髪が揺れ、目が俺を見て笑った。


「パパ!」


 莉緒の声が家に響き、俺の胸が温かくなった。

好は腹をさすり、微笑んだ。


 彼女の目が優しく、唇が少し震えた。


「亮さん……私たちの子ですよ」


 凛は好を抱きしめ、莉緒を抱いた。

彼女の髪が乱れ、目が潤んだ。


「好さん、おめでとう。 一緒に育てようね」


 俺は3人を抱きしめ、胸の奥が熱くなった。

この関係は、周りから見たら歪なのだろう。


 けど、近所の人たちの視線が、時々俺たちを刺す。

莉緒の保育園で、母親たちが囁く声が聞こえる。


「3人で暮らしてるって……変よね。」


 莉緒が友達から「ママが2人?」と聞かれ、俺の胸が痛んだ。

子供にとって、普通の家庭じゃない。


 これからも、大変な日々が待っている。

莉緒が成長し、質問が増えるだろう。


 好の子が生まれたら、もっと複雑になる。

でも、俺たちは幸せだ。


 莉緒の笑顔、好の優しさ、凛の温かさ。

NTRの痛みを共有した俺たち。


 今は、それでいいと、俺たちはそう信じている

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― 新着の感想 ―
まあ周囲の理解を得るのは無理でしょうな… こんな時一夫多妻制があれば
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