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ナイフと柚葉

パリの街角 市場の賑わい 石畳みの道

日本人の少女、柚葉《ゆずは》が小さな幾つかの荷物を持って歩きゆく。

道には市場からの行商人たち 物売り達


「安くて新鮮な果物はいかが それはそれは美味しい」

「パンはいかがでしょうか評判の美味しいパンですよ」

「お花はいかが?それは綺麗な薔薇です」「お魚は‥…お値段は‥」


中にはまだ年若い娘たちが物売りとして節をつけて謡う者達もいる。

アーコンデイオンを引く者達に それから手品などを路上でしている者達


すれ違いながら 道行く

「ルヴーブや珍しい薔薇のジャムまで頂いてしまったわ うふふ」

「秋には焼き栗ね」


「それにしても‥アンリ様から預かったあの小箱 

そんなに大切なものが入っているのかしら?いつもと少し様子が変だったけど」


「そういえば アンリ様の様子も‥」


角を曲がろうとした時だった

柚葉の背に冷たい金属の尖ったものが押し当てられる ナイフ!


「お前、東洋人の娘 アンリから預かったものを持っているのか?」


「ああ‥」真っ青になる柚葉


荷物を取り上げられて なぎ倒される柚葉

「ない!」「娘?」

声が出すことが出来ず 震えながら首を振る柚葉


「ちっ、この娘ではないか」「誰に預けた?」

「‥異国の東洋人だ 言葉がわからないのだろう」


彼等が立ち去り

投げ捨てられた荷物と柚葉はその場に取り残された。






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