表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/29

(一)-2

 松ヶ浦法子が電話に出ると、声の主は実の父からであった。

 法子には育ての親が別にいる。その両親を事故で失った際、父の旧知の友人という人が現れ、実の父・北方甲太郎と名乗ったのだった。彼は、崎玉県の中部から北部にかけて縄張りを持つ北方組の組長であった。

「比寄組のボスが誰か、調べて欲しい」

 それが今日の父の用件であった。

 父の頼みであれば、仕方ない。嫌でない。ただ、少々面倒なだけだ。

 というのも、警察庁の監察課に勤める法子にとって、その程度の情報を集めることは難しいことではない。ただ、その情報を流す相手が問題であったし、警察庁の職員という公の身分だけでなく、その中でも監察課という今の地位も問題でもあった。だからときどきされる、この手の父の頼み事に抵抗を覚えることも確かだった。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ