狩猟者(ハンター)登録をしました。
( ゜ー゜)テケテケ(更新でございます)
「ワイバーン、ですか」
リィフの来意を聞いたホリンは、ザンマと同様難しい顔をした。
「どのあたりに置いてあるのでしょう」
ワイバーンは大きな生き物だ。倒した場所に放置してあると思ったのだろう。ホリンは部屋にあった近隣の地図を示す。
「特殊な術を使って運んできています。広い場所があればそこにお出しできるのですが」
懐から擬装用の御札を出して見せた。
結局市街地にはあまりいい場所がないということで、カルディの防壁の外に出てワイバーンの骸を一つ出した。
ぞろぞろと着いてきていた狩猟者たちが、うおおおっと声をあげた。
「首を一撃ではねてやがる」
「こんなことできるのか」
「バケモノじみてやがるぜ」
テケテケが振り回した偽一文字の斬撃波の仕業なのだが、狩猟者たちはバッカニアの仕業と思ったらしい。やたらと注目が集まっていた。
ワイバーンの骸の状態を確認したホリンは、大きくため息をついた。
「……素晴らしいものです。持って行くところに持って行けば、二千万ビルダンはくだらないでしょう」
「そうですか」
五匹分あるので一億ビルダンくらいになる。
「ですが、当ギルドでつけられる値段は五百万ビルダン」
「どういうこった!」
「足下見てるんじゃねぇぞ」
何故かガーベラギルドの面々から非難の声が飛んだ。
「どうしてそんなに差がつくのでしょうか?」
持っていくところに持っていけば、と言う話だ。
ガーベラギルドは違う、ということなのだろうが。
「この骸をこのまま大都市に持って行くことができれば二千万ビルダンで売れるでしょう。ですが、それは実際には不可能です。馬車で運べるよう解体をしたり、防腐処理をしなければなりません。そのぶん費用がかかりますし、価値の低下も起こります。実際に売れた時にには、良くても一千万ビルダン。費用を考えると実入りのいい仕事とは言えなくなります。その御札が我々に扱えるものであれば、もっと高値で買い取ることもできますが、このワイバーン単独となりますと、五百万が限度となります」
<そうおかしなことは言っておらぬな>
ルルスファルドが補足した。
<この状況ではあまり変なことも言えんのじゃろう>
――そうだろうね。
狩猟者だけでなく、事務方の職員達までついて来て、何故かリィフ目線で目を光らせている。
「カモにする」交渉ができる状況ではないだろう。
「三割は指導役の方に行くということで、三五〇万ということでしょうか」
指導役に三割渡すというルールらしい。
「いえ」
ホリンは首を左右に振る。
「通常の新人ギルドメンバーであればそのようになりますが、リィフ様を相手にそのような条件を提示することはできません。五〇〇万であれば満額をお支払いいたします。リィフ様やバッカニア様を相手に指導役が務まるような者もおりませんので」
「いいえ」
リィフもまた、首を横に振る。
「三五〇万で引き取っていただきたいと思います。指導役はガーベラギルドの狩猟者や事務方のみなさん全員ということで、三割の一五〇万を分配してください。いかがでしょうか」
<このギルドを乗っ取る気かや>
ルルスファルドが悪い顔をして言った。
――そこまでは、考えてないけど。
もともと、スライム達が勝手に打ち落としてくれた不労所得のようなものである。
カルディの狩猟者たちを味方につけるために使っても損ではないだろう。
そんな経緯を経て、リィフはガーベラギルドの新人狩猟者として登録することになった。
慣例としてつけられる指導役はガーベラギルドの関係者全員。
こう人数が多くなると、指導役の側も「自分が」という意識はなくなってしまう。
変に「自分が」と声をあげると指導役の座の奪い合いになって大混乱になる。
実質的には指導役なし、と言うような状況が成立することになった。
<ギルドクラッシャーになりそうな気がしてならん>
ルルスファルドがそう呟いていた。
( ゜ー゜)テケテケ(お読み頂き有り難うございました)
次回更新は夜19時を予定しております。
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