怪物を引き上げました。
( ゜ー゜)テケテケ(更新でございます)
「終わったようじゃな。弔っておくかや?」
「上についてるのは、人間の体、なんだよね?」
「いや、海人族じゃな。似たようなものではあるが」
「海人族って?」
「海に暮らす、人に似た種族じゃ。獣の皮を身に纏うことで、その力を操ることができる。ここからもっと南にいった海域に王国があったはずじゃ」
「わかった。引き上げよう」
弔っておいたほうがいいだろう。
テケテケ!
リィフの言葉を受けたグールスライム達が集まり、筏のようになって、三匹のスキュラの死体を乗せて戻ってきた。
テケテケの斬撃波に両断された一匹はもちろん、残る二匹も完全に絶命しているようだ。
不気味な触手が動くようことはなかった。
「触手の真ん中に口があっての。これで他の生き物のはらわたを喰う」
イオとジオに触手の一部を持ち上げさせて、ルルスファルドは説明してくれた。
あまり近づきたくないらしく、距離は大きめに取っている。
「場所によってはイルカやクジラ、アザラシなどに取りつくこともある。やっぱり宿主の声を使って仲間を引き寄せて喰らう」
聞けば聞くほどおぞましい習性を持った生き物だ。
「自然に生まれたものなの?」
自然にこんな恐ろしいものが生まれてしまうものなのだろうか。
悪意のようなものを感じざるを得ない生態だ。
「詳しいことは知らぬが、マーなんとかという魔女が生み出したものだそうじゃ。海人族の王子に裏切られ、その復讐として、王子の婚約者を魔術と呪術でおぞましい怪物に変容させた。その末裔がこやつらのようじゃ」
やはり、悪意で生み出されたものらしい。
上半身の女の身体は、やはり人間の身体とほとんどかわらない。眼球が抜け落ちているのか、眼窩の部分が空っぽだった。
「焼いても大丈夫、かな」
「海人族は水葬じゃな。重しをつけて海溝に沈めるしきたりじゃが、どこに沈めれば良いかわからぬ。まぁ、とりあえずは焼いてしまって良かろう。この姿のままにしておくよりはマシなはずじゃ。あとで水葬場所を調べ、灰を撒くか沈めてやれば良い」
「うん」
火天呪を使い、三匹のスキュラと、寄生されていた三人の海人族の骸を荼毘に付す。
ジオとイオ、スライムたちの手を借りて、スキュラの灰と海人族の灰をより分けて、壺に収めた。
――どうか、安らかに。
海人族相手に、コトノハ教の鎮魂の言葉を使うのは迷惑かも知れない。
鎮魂の焔魔呪は使わずに、黙祷と合掌だけをした。
あとは、壺に入れた灰をどうするかだが、このあたりは海人族の水葬地がわからないとどうしようもない。
「まずは、海人族の王国を探すとしよう。海人族のしきたりは海人族に聞くのが一番じゃ」
「どこにあるのか、わからないの?」
「ざっくりした方角の見当がつく程度じゃな。海人族とは関わりがあまりなかったのでな」
ルルスファルドは肩をすくめた。
( ゜ー゜)テケテケ(お読み頂き有り難うございました)
次回更新は明日昼の予定とさせていただきますが。可能であれば夜に一更新入れるかも知れません。
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