第一話 日常
初めて小説を書いてみました。
「はぁ…またダメだったか」
散歩をしながら、ため息をつく。
「マジでそろそろ何かはしねえとやべぇもんなぁ…」
俺、堂神 太一はいわゆるニートである
過去に人間関係が原因で会社を辞めてから気付けば27歳、このままではダメだ、とバイトの面接を受けるも、空白の期間について聞かれて落ちてしまう。
「これ以上家族にも迷惑かけられないもんな」
そう思いながら歩いていると、近場の公園が目につく。
「昔はここでよく遊んだなぁ、少し寄ってくか」
公園を見回す、既に夜だから子供はいない、ランニングしてるおじさんがいるくらいだ。
ブランコ、すぺり台、ジャングルジム
全てが懐かしく、どこか遠いものに見えた。
「どこで間違えちまったんだろう…」
ベンチで一人呟く。
ふと、隅の方にある小さな社のようなものに目がいく。
「そう言えば子供の時は気にして無かったが、なんか、蛇?を祀ってるんだっけな…」
社、というより祠に近いかもしれない
その時の俺は神にも、蛇にもすがりたい気分だった。まっすぐ祠に向かい、手を合わせ、願う。
(頼む!バイトでもなんでもいいから仕事見つかってくれ!!!)
10秒ほど手を合わせたままだった
(…やっぱ自分でなんとかしなきゃダメだよなぁ)
ため息を吐き、俺は帰路に着く。
「ただいまっーと、まぁ一人なんだが…」
俺は今ぼろアパートに一人暮らししている、壁も薄く隣の奴が大声で怒鳴ると聴こえるくらいだ。
「何か楽しみでも見つかりゃいんだが…」
そう言いながら、布団に倒れ込む
(それにしても…今日は偉く…ね……む………い)
そのまま、俺は眠ってしまった。
気付くと、周りが少しおぼろげな、ふわふわした感覚の空間、俺は確信を得る
(ああ、これは夢だな…)
夢の中で俺は、さっきと同じ道を歩いていた。
足は、自分の意思では動かせない。
(どうせ夢を見るなら、現実とは違ってもっと楽しいの見せてくれよ…)
そう思いながら、あの公園に入っていく。
記憶に新しい遊具たち、だが、一個だけ現実と違う。
「うわ…っ!」
祠が、なんらかの光を放っている、眩しいくらいに。
(おいおい、なんなんだありゃ)
そう思いながら、俺はペンチに座る
すると、光がだんだん近づいて来る。
…とうとう、光は俺の真横にきた。
近付いて分かるが、少し暖かい、ぽかぽかするのだ。
不思議と、逃げようとは思わなかった。
驚いていると、俺の脳内に声が響いて来る。
(貴方に…頼みがあります。…お願いします、助けてください…)
まさか、この光の玉が話しかけてきているのか
(頼みます…もう時間があまりないのです…助けていただければ、貴方の願いも叶えます)
「ちょ、ちょっと待て!助けろってなにすりゃいんだよ!」
咄嗟に叫ぶ
(目覚めてから…この場所にまた来てください…そこで説明します…)
「いやいや、そんな急に……」
言葉の途中で、視界がグラァと歪む。
(そろそろ、お目覚めの時間です。)
「待て!何も理解できてない…」
そのまま、視界は真っ黒になった。
「…ん。」
鳥の鳴き声が聞こえる。
窓からは日差しが差し込んでいる。
携帯を見る。時刻は6時と表示されている。
「7時間くらい寝てたのか…にしても、変な夢見ちまったなぁ」
いくら昨日祈ったからとは言え、夢にまで見てしまうとは、意外だった。
顔を洗いながら、あの光の言葉を思い出す。
(助けてください…か、)
普段ならただの夢と一蹴していたが、何故か気になってしまう。
(どうせ今日も暇だし、行ってみるか!)
そう思い、準備をして
俺は、公園に向かった。
完結までは頑張ります。