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TRPG部  作者: 一宮かえで
2/2

第2話 ずっと続く日常

私、2000字書くのに8時間かかるんで、出すのが遅れますが許して下さい。

『貴方たちの最初の敵はゴブリンです』

「ご、ゴブリン?」

『はい、ゴブリンです』

「何か王道って感じ……てかさ魔法とかない世界なんだよね?」

『え? あ、はい』

「何でゴブリン見たいなザ・ファンタジーな生き物が出てくるの?」

「へ? あ、いや」

「あぁ、確かに……先輩、シナリオ矛盾してますよ?」

「う、うるせぇんだよ! あー、もう!」


えーと、なんだっけ?


『ここはファンタジー世界ではない。 ここは現実の世界である。 しかし、この世界、現時点では既に絶滅した、ことになっている』


これで大丈夫かな?


「……まぁ、いいでしょう……」

「有難うございます……」


く、くそっ!

手厳しい後輩だ!


『それでは戦闘に移ります』

「質問! ゴブリンって強いの?」

『雑魚です』

「あ、教えてくれるんだ~」

『今回は手早く終わらせるためにそこら辺のめんどくさいのは飛ばしていきます』

「面倒くさかったんですね……」

『ごほんっ! えっと、君たちが話している間にゴブリンが襲いかかってきました。 D1お願いします3以上で回避成功です』

「ここも適当?」

『はい、すべて統一して回避はD1、3以上になります。 敵に攻撃を当てるにはD1で2以上が必要です』


「ふーん、あ、私6だった」

「先輩、私は3です」

『二人とも回避成功です。 次に攻撃です。 D1振っていただいてSTR×ダイス目をお願いします』


「やった! 6だよ! また6だったよ!?」

「そ、そうだな、6だなぁ~」

「鮎川先輩、それくらいで騒がないで下さい。 先輩私は……2でした」

「あははっ! 2? たったの2!? ぷぷぷぷー」

「鮎川先輩、喧嘩売ってるんですか?」

「そこーっ! 喧嘩しないで!」


全く……こいつらと来たら、俺がいなかったらこのままずっと喧嘩してんじゃないのか?


『それでは二人ともサイコロをお願いします。 敵の回避判定を行います』


「ちょっと! 何でここで1がでるの!?」

「ふっ! さっきまでの威勢がなくなってますよ?」

「あんたねぇ!」

「もう二人とも止めて!?」



☆★☆★☆★☆★☆★



それから色々かれこれ1時間半ほどたった。


『さ、最後の戦いです……敵は魔王ザーシュベルトです』

「魔王きたー!」

「ベッタベタですね、先輩。 最初、ファンタジー抜きの剣だけの闘いと言いながらまさか『魔』の文字を持ってくるなんて……」

「な、なんだよ……」

「無能」


あはは、率直だなぁ~。


『それはともかく! 魔王との戦いが始まります。 先攻は……冒険者チーム、二人からだ』

「よっしゃあ! 私のこの剣、『炎帝(えんてい)皇剣(こうけん)』で押し倒してやる!」

「ふん、私のトラップで打った押してあげますよ!」


まぁ、多分だけどこの戦いでは鮎川は役に立たんだろう。 なぜなら。


『炎帝の皇剣による効果でD1からD5の合計に変更になります』

「いくよー! ほれっ! え、あ……あぁ……もう一回?」

『合計11か……いや、サイコロは一回だけだからな? っと、それより、炎帝の皇剣の効果で絶対必中なので魔王ザーシュトベルトに5×11、よって55のダメージが入ります』

「これが私の力ってことよ!」

「先輩、このおバカさんは放っておいて私は罠を仕掛けますとりあえずトラップを私に」

『わかりました。 トラップは何のトラップにしますか?』


このゲームではトラップは少し高い、が、店で買うことができるようになっている。

ちなみにクレセ(摘季)は今まで稼いだ4割近くのお金でカウンタートラップ2個と妨害トラップ2個を買っている。

これだけで

カウンタートラップは一度だけ相手の攻撃を2倍にして相手に返すトラップだ。 妨害トラップは一度だけダイス判定を自由に選択できるトラップである。

まぁ、でも強力な分、1ターンに一回の行動しかできないが……。


「そうね……まぁ、私にカウンターを付与して」

『わかりました。 それでは魔王の攻撃です。 魔王の攻撃、D4の合計×8になります。 今現在ヘイト(敵の視線を集めている)が高いのは……鮎川さんです。』


「本名で挑むプレイヤーがどれだけ耐えることができるか楽しみですね~」

「あんたの中二病全快の名前より耐えることは出来ると思うけど?」


止めて喧嘩は!!


「まぁ、言っておけばいいです勝つのは私何ですから」

「あんたさ、今回ゲームは共闘じゃん? 勝ち負けとかなくない?」

「そーでしたね? そうでした。 突っ掛かってすいません」

「な、何よ……あんたらしくない……」


『ま、まぁ、ダイス降っていくぞ? 魔王ザーシュトベルトの攻撃! 鮎川に88のダメージ!』

「はぁ!?」

「そのまま……いえ、耐えてください!」

「なによあんた……本当にあんたらしくないわよ?」


本当に……こいつらしくないな?


『しかし、、ここでクエストアイテム《死神の慈悲》が発動し、即死回避! 次のターン攻撃が……D5が全て6の目が出た場合勝てるぞ!』

「無理すぎるだろ! どんな確率だよ! 広島、あんたのゲーム難しくしすぎだろ!?」

「鮎川先輩、まだ諦めるには早いですよ?」

「摘季……?」

「先輩、鮎川先輩に妨害トラップを」

『わかりました』


なるほど……良い手だ。


「ちょっと? いったいどう言うこと?」

『あぁ、まぁ、とりあえずお前のダイスの目は全て6になった』

「だからどう言うことって!?」

「妨害トラップは何も悪い方向だけにいかないってことですよ」

「つまり?」

「全てのサイコロの目を1にすることもできれば全て6にできる」

「それって……」

「あぁ、そう言うことだ」

「あんた、やるときはやんじゃん!」

「どうも」


と言ったところで摘季の顔がニヤリと動くのが見えた。

あぁ、何か察した。


「それじゃあ! 魔王をぶっ殺せ! えーっと……」

「150ダメージですね」

「そう! 150ダメージ、これで私の勝ちよ!」

「と、ここで私がその攻撃を受けます」

『わかりました……』

「はぁ!? ちょっ、何で!? あんた死ぬよ?」

「はぁ……あなたバカなんですか?」


まぁ、摘季は最初っからこれを狙っていたんだろう。


「おい、鮎川、よく考えてみろ。 こいつは前のターンに何をしていた?」

「それは……カウンタートラップを……」

「そうだな。 ということは、こいつに今攻撃をするとそれが倍返し、今回で言うところ300ダメージがお前に入ることになるよな?」


かなりショックを受けて時間が止まっていた鮎川があっと思い出したかのように抗議する。


「そ、そうだ! 避ける! ダイスで3以上が出れば────!」

「無理です、鮎川先輩の武器の効果をもう一度考えてみてください」

「何よ……あっ……!」

「流石にわかりましたか?」


そうこいつの剣の効果はダイスを増やすだけではない……()()()()という効果も持っている。


「じゃ、じゃあ……」

『残念だけど……鮎川さん、ゲームオーバーです』

「なっ……! なっ……!」


「それでは先輩……」

「ゲームマスター……もういいや。 試合放棄だろ?」

「はい」

「……わかったよ」


ここで棄権禁止とか言えないよなぁ~。


『この試合、挑戦者棄権により試合中止です』


しゃあねぇ……


『解放される金額に到達したのでゲームを終わります。 このゲームの勝者はクレセです』


「広島! もう一回だ! 今度はこいつをぶっ殺してやる!」

「良いですよ? 殺れるものならね?」


二人の目から火花が飛び散る。

が……


「二人とも! 今日はもう帰るぞ!」


もう日が暮れている。 流石に今日は部活終了だ。


「明日もゲームするからまた明日な?」

「わかりました先輩。 それで何ですけど……」


何だろうか? もしかして摘季の奴、自分がゲームマスターになりたいとか?


「何だ? 何かリクエストがあれば聞くぞ?」

「今日勝ったご褒美を下さい」


……。


「よし帰るぞ二人とも」

「ちょっと先輩!?」


そっからは全て無視して帰っていく。

後ろでは二人が喧嘩している声が聞こえるが……まぁ別に本気で喧嘩しあっているとは思っていないのでもう止めない。


こんな感じで進む俺たちのリアルRPG……この先どうなるかなんてわからない。 だけど、俺はこの生活が気に入っていて、こんな学校生活がずっと続けば良いなぁ。 なんて恥ずかしいことを思っていたり……


「だから! 今回のはたまたまだから!」

「言い訳が見苦しいですよ? 鮎川先輩」


「だからお前らは喧嘩するなよ!?」


やっぱりこいつらの関係はもう少し仲良くなって欲しい!

まだまだ後3、4人ほど出す予定です。

……多分。

プロットなしのぶっつけ小説なので書いてて楽しいです。 そして今後、この小説がどうなるのかなんて私もわかりません。 という訳で今後とも私と一緒にこの小説を暖かい目で見守ってあげてください……。

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